私ちくわは関西を中心に活動している読書会、「彩ふ読書会」に、
昨年5月からサポーターとして活動しています。
彩ふ読書会の目的は「本が好きな方の居場所作り」です。
「家庭でもない、職場でもない、第三の場所」をコンセプトに、色んな価値観を持った方々が集まり、意見を交換し合うこと、また空間を共有しあうことで新しく生まれる何かを楽しもう、という集まりです。
ジャンルは問いません、いい意味で、「何でもアリ」なので、男女問わず、また若い方から年配の方まで、気軽にアットホームな雰囲気で、リピーターさんも多数いらっしゃいます。
3/17(日)は第4回京都開催でした。
午前の部:推し本読書会
午後の部:課題本読書会(宝塚ファンの社会学)
夕方の部:哲学カフェ(カフェフィロさん主催、彩ふ読書会協力開催)
今回も「SAKURA CAFE」さんで行われました。
では午前の部のレポートです。
参加者は22名 男性12名 女性10名(かなり怪しい)。
3テーブルに分かれてスタート。
◆Bテーブルのレポート
私が進行役を担当したBテーブルの推し本はこちらです。
1.「国境のない生き方 私を作った本と旅」ヤマザキマリ
初参加の女性からの推し本です。
生まれてからずっと「ボーダレス」に生きてきた筆者にしか語れない、スケールとパワーがとにかく違う、独特の価値観に惹きつけられます。
日本人的「察し合う」などというのはありえない。
「わかりあえない」のがスタートライン、そんな考え方に賛同するというこの方と、もうちょっと語り合いたかったです。
2.「月の砂漠をさばさばと」 北村薫
ミステリー好きの男性からの紹介本。
本格ミステリーも書かれている著者だけど、これはとっても心温まる短編小説集。
9歳の女の子とその母親の物語で、「何気ない日常の幸せ」を再発見させられます。
こんなのもいいですね!
3.「前日島」 ウンベルト・エーコ
初参加の男性からの推し本です。
難しそうな本です(小並感)。
現実と虚構が交錯するというか、飛散していく感じ?
妄想の世界、怪しげな錬金術(本人談:トンデモ理論)。
コアな読書ファンにはたまらないだろうなぁ、と思いました。
4.「橋をめぐる物語」 中野京子
いつも熱心に本を紹介してくれる女性からの推し本。
中野京子さんは「怖い絵」が有名とのことですが、これは、「物語」とタイトルに書いてあるが物語ではなく、
文字通り世界の「橋」を紹介するエッセイ集(新聞かなんかの連載?)でした。
趣のある橋、歴史のある橋、面白いエピソードのある橋。
著者の多才ぶりが垣間見えますね。
5.「想像ラジオ」 いとうせいこう
いつも面白いトークとブログでおなじみの、サポーターの男性からの推し本。
彼のブログはこちら。より詳しいレポートがご覧になれますので、是非。
↓↓↓
不思議な設定。東日本大震災で犠牲になった方の霊が主人公であり、彼が想像する
「想像ラジオ」のお話。読んでいる自分もリスナーとなって、一緒に想像する。
とても辛いことでもありすが、これを読んで一緒に考えたい、そんな気持ちになりました。
6.「ランボー怒りの改新」前野ひろみち
とても勢いのある男性から、勢いのある推し本。
とても勢いのある解説を聞くも、??がいくつも。
パラパラとめくると、「蘇我入鹿のロケット弾を床下でかわしたランボーが・・・」と続く。なんじゃこりゃ。
でもなんだかとっても面白そう。
「森見登美彦激怒」と帯に書かれており、ああ、森見さんっぽい散らかり方だ、と妙に納得しました。
7.「極夜行」 角幡唯介
私ちくわの推し本です。
極北グリーンランドで、4か月も日が昇らない「極夜」の中、(つまり真っ暗)、犬1頭と、探検をするという、無茶な探検記です。
以前当読書会で、別の方が「空白の5マイル」を紹介されており、この人の探検記を是非読みたい!!と思って読んでみたら、むちゃくちゃ面白かったです。
4年もかけて入念に準備してきたのに、何度も予期せぬトラブルにあって、まじで何度も死にかけます。
死にかけているのに、それを感じさせない軽いタッチの文章も相まってどんどん読み進めます、オススメです!
以上がBテーブルです。
本のジャンルがバラエティに富んでいて、どれも読みたい、楽しい推し本ばかりでした!
◆その他のテーブル
その他のテーブルA・Cの写真は以下になります。
前田裕二さんの「メモの魔力」、お願いしてその場で借りちゃいました!
◆皆さん読書好き。が何より楽しい。
皆さんの熱心な紹介を聞くのも楽しい。
新しい本を発見するのも楽しい。
自分の話をうんうんとうなずきながら聞いてくれるのも気持ちいい。
若い方、熟年の方、男女、色々な知り合いができる。
午前のレポートは以上です!
混沌の午後レポートはまた明日。