こんばんは。ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きな40代男です。
「66日毎日欠かさずブログを書き続けると、本当に習慣化するのか?」
に挑戦中です。(現在20日目)
今日は、表紙とタイトルはなんだか気持ち悪いこの本です。
<何回泣かせるんですか!この本は>
読んでみると、とても素晴らしく、涙なしでは読み続けられない名作でした!
とにかく泣きました。
<内容紹介 Amazonより>
死者が最期に遺す、赤い珠。それがもたらすのは、救いか、それとも苦しみか――。人が死ぬ瞬間に生み出す珠、「ぎょらん」。それを噛み潰すと、死者の最期の願いが見えるという――。十数年前の雑誌に一度だけ載った幻の漫画、『ぎょらん』。そして、ある地方の葬儀会社で交錯する「ぎょらん」を知る者たちの生。果たしてそれは実在するのか? R-18文学賞大賞受賞の新鋭が描く、妖しくも切ない連作奇譚。
◆「ぎょらん」とは?
親しい人が死んだとき、その手に握られている赤い珠。
それを口にすると、その人の最期の願いが見えるという、「ぎょらん」という漫画がああったそうです。
この物語の全体を通しての主人公である、御舟君。
彼が大学時代に親友を失った際、「ぎょらん」を口にしました。
その後、何かにとりつかれたかのように「ぎょらん」の正体を調べるため、家に引きこもってしまうところから物語はスタートします。
◆これは連作短編小説です
主人公「御舟君」が1篇目に登場し、2篇目以降、彼はある葬儀社で働くことになります。
そこを訪れる人々が主人公になって、織りなすそれぞれのドラマ、その一つ一つが本当に泣けるのです!
◆死者への後悔はほんとうにつらい
なぜ、自分はそんなにこれを読んで泣いたのか。
身近な人を亡くした時に、直接的な悲しみはもちろんあるのですが、
「ああしておけば良かった、とか、何故あれを言っておかなかったのだろう」
という「後悔」がある時、それをずっとずっと引きずってしまいます。
ややもすると、一生忘れられません。
しかし、「ぎょらん」を通じ、死者の思いに少し寄り添うことができた、
各篇の主人公は、本当の意味での癒しを得ることが出来ます。
本当につらい経験の後に、それを乗り越えられる癒しが訪れ、やっと未来を向くことが出来るのです。
その「良かったなぁ~~」っていうギャップに、泣けるのかもしれません。
亡くなった後に、大切な事を教えてもらった。
もう直接伝えることができない人への、心からの「ありがとう」って気持ちが、
上手く言えないですが、胸を打つのです。打ちまくるのです。
◆過去は変えられる?
「過去と他人は変えられない」とはよく言われます。実際ほとんどそうです。
でも、これを読んで「過去はあるきっかけで、変えることができる」と強く感じました。
過去は「自分による意味づけ」を持って、記憶の中に存在します。
だから、その後に起こる出来事によって、その「意味づけ」を変えることができるのです。
◆「ぎょらん」の正体とは?
最後に明らかになります。
すべての謎を回収します!
是非読んでみてください!
絶対後悔しません!
では、また!