ちくわのぴょんぴょん読書日記 ~読書・読書会・哲学カフェ

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「天皇陛下の私生活 ~1945年の昭和天皇」 米窪明美

<昭和から平成、そして令和へ!>

こんばんは。ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。

 

今日は10連休の6日目。今日は仕事。経過・・4勤:2休。

明日から4連休。私の本当のGWスタートは明日ですね!

 

ブログネタ探しに、過去の読書ノートを見返していたら、3年前にこの本を読んでいました。

 

令和最初の読書記録ということで、この本を思い出しながら書いていきますね。

 

天皇陛下の私生活:1945年の昭和天皇

 

<内容紹介 amazonより>

本土空襲、終戦、そして占領。日本が戦火に包まれたあの年、重大な決断を下し続けた
天皇はどのような生活を送っていたのか。
密やかな祭祀で始まる元日の様子から、軍部より質素な日々の食卓、
リンカーン像が飾られた執務室、身支度、お風呂、トイレの決まりごとまで――
膨大な資料を読み解き、リアルな日常を鮮やかに甦らせた唯一無二のノンフィクション。

 

1945年、昭和天皇44歳。

普段はほとんど明かされることのない天皇陛下の私生活ですが、

戦争末期に「御文庫」に仮住まいされていた事で、奇跡的に記録が残されていました。

 

◆「三種の神器」を守ること

令和への皇位継承により、にわかに注目が高まった「三種の神器」。

 

つい2か月ほど前に読んだ「眠れなくなるほど面白い古事記」にも神話とともに記述されていました。

 

眠れないほど面白い『古事記』 (王様文庫)

 

「鏡」「玉」「剣」の3点セットは神話の古来より国を治める者の象徴とされ、この存在は日本国の存在そのものである、と解釈されていました。

 

昭和天皇が終戦後、マッカーサーに会見される際に、自らの命についてはとうに覚悟されていましたが、日本国民を守ることと、三種の神器の行方を、同列に心配なされていた、という記述が象徴的でしたね。

 

それほど、代々天皇の中では、「三種の神器」=「日本国」なのでしょう。

  

◆天皇家の人間的なエピソード

天皇には、日々さまざまな儀式があることが記されています。

特にお正月は儀式のオンパレード、多忙を極めるようです。

それをひとり黙々と行われています、大変だなあと思います。

 

それまでの天皇は、入浴の際、侍従が3人がかりで、決められた手順でお清めしていたらしいのですが、

昭和天皇はおひとりで、大急ぎでその手順をされていたとのことなので、出てこられたときは、髪や衣服が大変に乱れていたとか。

 

嫁いで出られた姫君のことが心配で、規律に反し呼び寄せられたとか。

 

物資が不足したのは皇室とて例外ではなく、食料も衣服も質素なものであり、お堀の魚を釣って食べたり、皇后さまが古い軍服をスリッパに作り直されたというエピソードも。

 

玉音放送のイメージしかあまりなかった昭和天皇のこういった一面を知ることが出来て、良かったです。

 

◆皇太子に宛てた手紙

終戦後、疎開先の皇太子(平成の天皇陛下、現上皇陛下)に宛てた手紙が印象的でした。

 

既に死も覚悟されていた昭和天皇からの手紙であり、

何故、日本は敗戦したのかについても触れ、これからはお前が頑張れ、といったエールも含まれており、父親としての愛に溢れていました。

 

それに対し、たった11歳の皇太子が、新日本建設の決意を日記にしたためておられ、胸を打たれました。

 

このような経験をなされた現・上皇陛下が、人々に寄り添い、文字通り30年余の「平成」の世を築かれたことに、改めて感謝の念しかありません。

 

令和の世も平和でありますように!

 

では、また!