<「今、何をしているのか」を常に意識する>
こんばんは。ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。
今日は「教わる」の本です。
「教える」ではありません。「教わる」です。
<内容紹介 amazonより>
人は優秀な先生に師事するだけで、成果を得るわけではありません。
その際は、私たちも「教わる力」を発揮する必要があるからです。
著者は信州大学大学院での講義が「最も印象に残る講義」に選出され、青山学院大学MBA講義が学生満足度評価で高得点を獲得し、IBMで最優秀インストラクターに選出された等、様々な現場で活躍する「教えるスペシャリスト」です。
「教わる力」とは自己の判断軸を確立し、物事を取捨選択できる能力の事です。
本書では、自分の判断軸を完成させ信じる道を貫いていく方法を明らかにしています。
ビジネスパーソンをはじめ、受験生、スポーツアスリートなど、自己の成長を目指しているすべての人たちに役立つ一冊です。
◆「復習」より「予習」が重要なわけ
例えば授業を聞く姿勢です。
予習をするということは、今日やる授業で、何が分かっていて、何が分かっていないのかを意識して授業に臨むことです。
例えば運動です。
自分はどの部分を鍛えたいと思っていて、今日はどこの筋肉を鍛えるのか、そのためにはどんな運動が必要なのか、それを事前に学んでから、トレーニングを実践することです。
勉強も運動も、「今、何を鍛えているのか」を常に意識しながら実践する、ということです。
「教わる力」というのは、教わる「機会」を最大限に活用できる力である、といえるのではないでしょうか。
筆者の言葉を借りると、こうなります。
「教わる力」が高い人は、スキル習得の前に「どうやってスキルを習得するか」という方法の確立に力を注ぐのです。
◆「量」は絶対必要
上述をみると、「効率」の重要性に目がいきますが、筆者は「量」の重要性にも言及しています。
例えば「詰め込み教育」。
すでにこの表現自体がネガティブなのですが、少なくとも中学校ぐらいまでは、知識を詰め込まないと、活用する土台そのものが形成されないです。
授業のやり方には、工夫の余地はあると思いますが、これには異論はありません。
◆「守・破・離」
武道や芸道において有名な言葉に「守破離」があります。
ビジネス書でもよく引用されていますが、学びの仕組みが非常にうまく表現されていると思い、私も常に心に留めて日々過ごしています。
(ことばの詳しい説明はWikipediaを参照ください。)
何かを始めた時、人は皆「守」の状態です。
何が良くて、何が良くないか、判断軸をほとんど持っていない状態です。
例えば私のブログ。
ちゃんと始めてから3か月程度、やっと122記事めです。
先人のブログを参考にしながら、見よう見まねで書いている状態です。
例えば哲学カフェ。
今年に参加し始めてから、まだ半年にもなっていません。
むしろ哲学カフェは、「どういうところが面白くて続けているのか」がいまだにうまく説明できません。
ひたすら参加回数を重ね、哲学カフェとはどんなものか、それを学んでいる段階でしかありません。
◆自分の「判断軸」を形成する
この本を通して筆者が訴えたいのは、「『学ぶ』とは自分の判断軸を形成すること」だということです。
「守」から「破」・「離」へ移れる時、「自分の判断軸を作った」といえるのではないでしょうか。
先日引退を表明されたイチローさんの名言に、
自分は天才ではない。何故ならどうやってヒットを打てるのかすべて説明できるから。
というのがあります。
野球選手としてヒットの打ち方を極め、外野手として自らの進む方向を決め、それに向けて自己研鑽を怠らなかった、まさに「守破離」だと思います。
◆「教える」ことを意識して「教わる」
私は何度か「アウトプットを意識して読書をする」ことの重要性について言及してきました。
こちらにもそれについて言及がありました。
「教わること」と「教えること」は、その「責任」が段違いである。
先日の哲学カフェでも話題になりましたが、
「わかったつもり」になっていても、いざ「人に教える」となると、意外とうまく説明できないことが多いものです。
例えば、学校の授業でノートを取るとき、また会社の会議でメモを取るときを想像してみてください。
ただメモするだけでなく、「ここにいない誰かに、後でこれを伝えなければならない」場合は、真剣に話を聞くだけでなく、相手に分かるようにノートにうまくまとめようと努力しますよね。
これがまさに「アウトプットを意識した勉強」だと思います。
忘れにくい知識になるし、考えながらだともっといいと思います。
◆最後に
色々書きましたが、自分には「やりたい」と思える事が色々あって、片っ端から手を付けることも多いのですが、
すぐに「○○は××だ」と決めつけず、まずは少し続けてみて、その世界を謙虚に学んでみることを忘れないようにしようと思います。
そして、やろうと決めた事は、目的地を設定したうえで、今日は何をしたらいいのか、「やり方」のほうにも注力したいと思います。
では、また!