ちくわのぴょんぴょん読書日記 ~読書・読書会・哲学カフェ

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「優れたリーダーはみな小心者である」 荒川詔四

<権力を持ったら、気を付けよう>

こんばんは。ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。

 

今日は、偉大なリーダーに学ぶ、ちょっと意外なリーダーシップ論です。

 

優れたリーダーはみな小心者である。

 

<内容紹介 amazonより>

「繊細さ」を束ねて、「強靭なリーダー」になる。

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単に豪胆なだけのリーダーは本物ではない。
むしろ、内向的で繊細な人物のほうが、
優れたリーダーになる可能性を秘めている。
■部下の自尊心を傷つけない
■世界を臆病な目で見つめる
■最悪の事態を常に心配する
■あらゆるリスクに細心の注意を払って備える
こうした「小心さ」「繊細さ」を武器として活かすことができる人こそが、
世界でも通用する、真に優れたリーダーへと育っていくのだ。

 

◆良い報告を持ってきても、「悪い報告はないのか?」と聞き返す

部下からトラブルの報告を受けたら、「自分の出番だ」と喜ばなければいけない。何のために、部下より高い給料をもらっているのかということ。

トラブルが起こるのは当たり前。やっぱり起きたか、順調だ、くらいに思っておく。取り乱してわめく人がいるが、そんなことをしている時間はもったいない。 

優れたリーダーは、「トラブル=嫌なもの」とは捉えないのです。

 

強いて言うなら、「仕事上で起こったひとつの事象」という感じでしょうかね。

 

だからこそ、落ち着いて、これからやるべきことに集中する。

「何で?」「誰のせい?」といった犯人捜しは、それが終わってからでいい。

 

感情論だけになるなら、むしろ必要ないんだと思います。

 

◆リーダーは必然的に「裸の王様」になるようにできている

権力者の周囲は、「何が正しいのか?」より、「どうすればリーダーが喜ぶのか?」が優先され、「心地いいこと」だけ知らされて、本当のことが知らされないようになる。

こっちが意識していなくても、ちょっとした表情の変化を読み取り、それを忖度して「出来レース」を作ってしまう。

 

権力者というものはかくも危険なものである、というリアルなポイントです。

 

自分が意識していなくても、周囲が勝手に忖度してくれる。

よほど気を付けていないと、知らず知らずのうちに「裸の王様」になるということですね。

 

◆リーダーが現場を指図するのではい、現場をサポートするのが仕事だ

リーダーや実績のある者の「自分は答えを知っている」という相手を黙らせる意見は、自由闊達な会議を阻する最たるもの。

「自分は答えを知らない」謙虚さを持ち、教えてもらう姿勢を徹底する。

 

当然、リーダーより現場の担当者のほうが事情をよくわかっています。

そんな現場事情を汲まずに判断をくだすリーダーは、もちろん誰もついてきませんよね。

 

迎合せよというのではありません。とにかく「傾聴せよ」ということでしょう。

傾聴したうえで、部下のやろうとしていることを修正せよと指示するのは問題ないことですから。

 

◆まとめ:権力を持ったら、誰もが気を付けなければならない

私がこの本においてもっとも印象に残ったのは、これです。

 

嫌だと思う、思われるリーダーは、皆が人間性に問題があるのではない。

リーダーという立場上の宿命であり、仕組み的にそういうものだということです。

 

だからこそ、どんな形であれ自分がリーダーになった場合、「臆病に」ならなくてはいけないのです。

 

グローバルにリーダーとして多くの経験をされた筆者の言葉は読む価値がありますよ!

 

 

では、また!