<ロング・グッドバイ>
こんばんは。ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。
今日は、映画化になったこの本。
<内容紹介 amazonより>
かつて中学の校長だった東昇平はある日、
同窓会に辿り着けず、自宅に戻ってきてしまい、
心配した妻に伴われて受診した病院で
認知症だと診断される。
昇平は、迷い込んだ遊園地で出会った幼い姉妹の相手をしたり、
入れ歯を次々となくしたり、
友人の通夜でトンチンカンな受け答えを披露したり。
妻と3人の娘を予測不能なアクシデントに巻き込みながら、
彼の病気は少しずつ進行していく。
そして、家族の人生もまた、少しずつ進んでいく。
認知症の父を支える妻と娘たちが過ごした、
あたたかくも切ない、お別れまでの10年の日々。
◆認知症の介護は大変!
当たり前ですが、認知症の介護は大変です。とてもひとりではできません。
実家の両親は、祖母を10年介護しました。
簡単には語れないほどの苦労があったと思います。
細部は割愛しますが、やはりプロの手を借りながら何とかやり切っていた、そんな感じでしたね。
この作品では、壮絶な描写はそれほどなく、できるだけ温かく書かれているように思います。
奥さんの曜子さんも大変なのですが、もう一つの主人公は娘の三姉妹です。
皆忙しいながらも何かあれば集まってくれる。駆けつけてくれる。
家族の絆、温かさにほっこりさせられます。
◆親のこと、自分のこと
2025年には65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になっているといわれています。
そのころ私の両親は70代後半になります。両親は2人で田舎に暮らしているので、やはりそういうことも考えてしまいます。
そして、自分。人生100年時代と言われますが、私の70代は30年後。
70代は節目なのか、通過点なのか。
◆ロング・グッドバイ
30年後って、けっこう先のことなのですが、最近よく「どう死んでいくか」を考えるようになりましたね。
元気にしてて、突然ポックリ逝くが理想と言いますが、そうでないことのほうがはるかに多いです。
2人に1人がかかるといわれている「がん」。
その「がん」もモノによりますが、苦しみをかなり和らげられるようになった今、残された時間を感謝しながら過ごし、周囲の人にゆっくりお別れをすることもできます。
それはある意味、急に逝くより幸せなことなのかもしれません。
そして、認知症。
タイトルになっている「長いお別れ」は、時間をかけてだんだんお別れしていくことから、認知症についてこう言うそうです。
いざ自分がなってみると、日々忘れていくことがたぶん恐怖だと思います。最初はうろたえると思います。
しかし、これも考え方を変えると、残された時間を大切に過ごせることは、がんと同じで、なおかつ、死ぬ恐怖も忘れることができるかもしれません。ちょっとお得?
いずれにしても周囲の人が死ぬことは悲しく辛いもの、自分にとっても避けられないものです。
その時が来たら、はじめからプロに相談すること、その時が来るまでは、家族仲良くしておくこと。(多かれ少なかれ迷惑をかけてしまいますからね)
面白かったです。映画も観てみたいですね!
では、また!