みんなの日常哲学カフェ ~哲学カフェとか読書とか

哲学カフェの記録を中心に、読書記事も書いています

旧:ちくわのぴょんぴょん読書日記

移動中にオーディオブック ~「チーム」堂場瞬一 ネタバレ度(小)

<箱根駅伝が観たくなります>

こんばんは。ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。

 

最近残業が多く、本を読む時間がなかなか取れていません。

仕事で車移動が多い外回りの私。そんな人間にちょうどいいのがオーディオブックです。

 

過去に オーディオブックを記事にしていますので、興味のある方は覗いてください。

chikuwamonaka.hatenablog.com

 

そんな「audelible」で聴いた1冊を今日は紹介します。

 

堂場瞬一さんの「チーム」。

チーム (実業之日本社文庫)

 

<内容紹介 amazonより>

箱根駅伝出場を逃した大学のなかから、予選で好タイムを出した選手が選ばれる混成チーム「学連選抜」。
究極のチームスポーツといわれる駅伝で、いわば“敗者の寄せ集め”の選抜メンバーは、何のために襷をつなぐのか。
東京~箱根間往復217.9kmの勝負の行方は――選手たちの葛藤と激走を描ききったスポーツ小説の金字塔。
巻末に、中村秀昭(TBSスポーツアナウンサー)との対談を収録。

 

◆「箱根駅伝」を観たことがない

 

告白します。

箱根駅伝を一度も観たことがありません。

 

テレビでも一回も観たこと無かったです。

 

そのころテレビでやけに騒がれるのも知っています。

山梨学院大学の留学生が強いのぐらいは知っています。

 

もちろん「学連選抜」というチームがあるのは知りませんでした。

 

◆「学連選抜」という仕組み

この物語の主人公は「学連選抜」というチームです。

 

予選落ちして箱根駅伝に出られなかった各大学の中から、優秀な選手が選抜されて一つのチームとして戦う、非常に面白い制度です。

 

そんなある意味「寄せ集め」のチームながら、たまたまこの年は優秀な選手が集まり、上位を目指してみんなでがんばる、というストーリーです。

 

着眼点が面白いですよね。

 

◆駅伝を走っている人のつぶやき

詳しいストーリーには触れません。

 

想像に難くありませんが、コミュニケーションが難しい学連選抜において、キャプテンを任された主人公が、色んなトラブルに見舞われながらがんばるのです。

 

対話によるコミュニケーションがこの物語の醍醐味なのですが、もうひとつ、物語中は走者の道中の「心のつぶやき」がかなり多く、とてもおもしろかったです。

 

箱根の道中に詳しい方なら、さぞ入り込めるのかなあ、と思いますよ。

 

山の5区で、このカーブを曲がったらあとどれくらい、とか、10区でこの踏切で足元に気を付けようとか、とにかく道中の描写が面白いです。

 

周りのお店を実況中継しながら走っている子もいます(笑)

 

◆ノンフィクションのようなフィクション

堂場作品はこれが初めてですが、スポーツドラマにありがちな、ありえへん展開はあまり出てきません。

 

むしろ、「ケガに気を付ける」とか、「平常心を失ったら負け」とか、「あとちょっとのところの差」とかいう、地味な原則が非常に勝負に関わってきます。

 

スポーツを知る人ほど、基本に立ち返ることや、故障をせずに続けることが、勝つ秘訣ということを教えてくれます。

 

堂場作品はまさにそんな面白さだと思います。

 

仕事の移動中でも、ワクワクする体験、オーディブルならではです!

オススメです。

 

では、また!