<命を左右する判断に関わりたくない!>
おはようございます!ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。
私が参加している「彩ふ読書会」において、参加メンバーで作るグループ活動として開催しています、「オンライン哲学カフェ」。
着々と回を重ね、今回が7回目となります。
第6回「『自然を守ろう』って、どういうこと?」の模様はこちら。
◆今回も「Zoom」を使いました
今回も前回同様、「Zoom」を使用。
「Zoom」とはオンライン会議アプリで、「skype」をイメージしていただくと大体そんな感じで、とても使いやすいテレビ会議アプリです。
主催が会議を「○○日の●時~●時」とスケジュール設定すると、「会議ID」が発行され、参加者はPCのZoomホームページやスマホアプリから、その「会議ID」を入力するだけで、アカウントを作る必要も無く、簡単に参加できます。
音質もクリアでノイズやハウリングもほとんどなく、良いですよ。
◆この日のテーマは「トロッコ問題」
この日の参加者は10名。時間は2時間です。
オンラインにおいても、実際の哲学カフェのように、進行役を決め、1人ずつしゃべる方式にしています。
しかしながら一部の人しか画像を映していないため、挙手が見えないので、発言したい人は「ハイ○○です。」と言い、進行役が指名するという感じにしています。
(画面を見ていると誰がしゃべったか大体わかるんです)
今回の進行役も部長のひじきさんにお願いし、私は書記を務めさせていただきました。
この日のテーマも、開始前にメンバーから提案のあったもので、こちらです。
今日は 「トロッコ問題」
今回はちょっと趣向を変え、有名な思考実験について、みんなでやってみようという、文字通り実験的な哲学カフェなりました。
◆トロッコ問題とは?
図のように、暴走するトロッコの先に5人の作業員がいて、このままでは当たって死んでしまう。私は目の前のレバーを操作すれば右の待避線に切り替えて5人を助けることができるが、その先の1人が命を落としてしまう。さあ、あなたなら、どうする?
という設定で、思考実験なので、上記設定以外の奇跡的な例外は起きないこととします。
この日はいつもと違って、進行役の提案で、
とりあえず、最初の印象で、自分がどちらを選ぶか、挙手してもらいました。
(zoomの挙手ボタンを初めて有効活用した瞬間)
・レバーを操作しない(5人死ぬ)・・・5人
・レバーを操作する(1人死ぬ)・・・3人
・わからない・・・1人
票が割れました。さっそく面白くなってきましたね。
ちなみに私はこの日の多数派だった「操作しない」に手を挙げました。
◆「操作しない」側の意見
次に進行役は、「操作しない」側から順番に意見を聞いていくことにしました。
多かった意見はこのようなもので、
・自分がこのような決定に関わりたくない
・たとえ5人助けようが、自分の意志で1人を傷つけたくない
とにかく自分はレバーを操作したくない、ということです。
で、この操作したくない理由が、こんな感じでしょうか。
・傷つけるという行為自体が嫌(直観的に)
・後で自分が責められたくない(事後的なことを考えて)
しかしながら各人の意見は自信を持ってこうだ!というものでもなく、「どっちを選んでも、後悔するだろう」という、意見もありました。
これはもともと、どちらかが傷ついてしまう、というジレンマを抱えた思考実験なので、正しい答えというものがありません。
どうしても個々人の判断になってしまいます。その判断理由を皆で共有し、それぞれ異なった価値観を語り合うことが目的となるのでしょう。
◆「操作する」側の意見
操作するほうの意見は、やっぱり「犠牲者が少ない」ほうがいい。
ということになるのですが、ここで、
ポイントを操作する立ち位置ではなく、自分がこのトロッコに乗っている運転手だったら、1人のほうに行ってしまうかもしれない。
という意見がでてきました。
これはどういうことでしょうか、思っていたところに別の意見が。
自分が遠くのシミュレーション室にいたら、切替ボタンを押してしまいそう。
つまり、自分が現場に近いか、よりリアルに事故に関わる位置にいるかどうか、によっても判断は異なってくるだろう、ということです。
◆5人が100人だったら?5人の中に自分の知り合いがいたら?自分が死ぬ可能性があったら?
そうです。このように思考実験というのは設定を少し変えるだけで簡単に判断が違ってくるような微妙な問題であります。だから、これといった答えを簡単に出せないのです。
そのへんについて、この日もけっこう盛り上がりましたが、続きは、日を改めて書いていきたいと思います。
では、また!