ちくわのぴょんぴょん読書日記 ~読書・読書会・哲学カフェ

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主に読書メモ・読書会・哲学カフェについて書いています。

「働き方5.0~これからの世界を作る仲間たちへ」落合陽一 ①

<人間はすでにシステムを補完する存在?>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。

 

今日は、この本。

働き方5.0: これからの世界をつくる仲間たちへ (小学館新書)

 

内容<amazonより>

「コロナ」によって、社会の前提がすべて変わった。我々の「働き方」が大変革を迫られ、ますますコンピュータやAIが進化する中、私たちは「人間がやるべき仕事とは何か」という命題に直面している。機械では代替できない能力を持つ人材=「クリエイティブ・クラス」として生きていくには、社会とどう向き合うべきなのか。メディアアーティスト・落合陽一のロングセラー『これからの世界をつくる仲間たちへ』をアップデートして新書化。

 

この本は、2016年刊のロングセラー『これからの世界をつくる仲間たちへ』を最新のIT情報やコロナ禍を踏まえた内容にアップデートしたものです。

これからどういった人材が求められるのか、若者や子を持つ親には関心の高い問題ですね。

 

◆力ずくでなんとかなるものは、すべてシステムで代替できる

例えば、「手の空いている従業員は、チラシを配ってくる」という業務があって、見込みがあるかどうかまったくわからない家庭に1000枚配るだけでも一人あたり数時間かかってしまいます。

それを今や、アプリ登録→クーポンというふうに、システムさえあればあっという間に無数の見込み客にチラシを配布することができます。

 

自分は子供服づくりが得意だと仕事を求めて公園のママに声をかけ続けるより、クラウドソーシングで呼びかけたほうが、多くの見込み客に勝手に声をかけ続けてくれます。

 

もちろん「そのシステムを知っている」ということが重要で、その次に、旧来の発想をいったん横に置いて、「どうやったらもっとうまくいきそうか?」と、考える姿勢です。

 

今私の仕事時間の大部分が(下手したら半分ぐらい)、eメールとエクセルに触れています。だとしたら、ひとつふたつ早くなる関数を知っていたら、「それを使ったら早くなるんじゃないか」と考えることです。一旦使って上手く言ったらその業務は金輪際ずっと早くなります。

 

目の前にある小さなひとつひとつの問題について、それを問題と思うことができるか、力ずくでやろうとせずに、システム化の工夫を試してみることですね。

 

◆システムの中の「人間」

これからというより、もうすでに、多くの事業は「システム」が動かしていて、「システム」が出来ないところを「人間」が補っているという現実があるということです。

 

なるほどこれは考えてみるととても面白い見方です。

 

例えば、ウーバータクシー。

車に取り付けられたGPSで運行状況をコンピュータで把握し、ユーザーはそれをスマホ端末で見て、予約して、決済して、あとは乗って降りるだけ。運転手はコンピュータの指示されるとおりに指定の場所に行き、客を乗せて降ろすだけ。

 

配車・予約・決済はすべてシステムで、そこには人間がまったく介在していません。

コンピュータにできない「運転」だけを人間が担当するのです。

 

流行りのことを考えなくても、モノレールなんかは何十年も前から運転手や駅員がなくても、完全にコンピュータ管理で、あと保安的な人だけで運営できていますしね。

 

システムが主で、人間がその下請けになっているという構図ですね。

 

これをポジティブととらえるか、ネガティブととらえるか。

筆者は、「余分なホワイトカラー(管理職)がいなくなって、ブルーカラーに還元されるからいいではないか」といいます。

 

コロナ下で収入が減った方がウーバーイーツをやったら、意外と儲かったなんてニュースを耳にします。

やがて自動運転技術なども出現するでしょうが、人間の介在しなければいけない余地はどこかに存在します。ネット通販が発展すれば配達する人が忙しくなりますが、その方々に還元されるといいと思います。

 

◆21世紀は「魔法の世紀」

いっぽうで、「そのシステム」を作ったのは誰でしょう?

でもやっぱりそれは「人間」なんですね。

コンピュータが「○○を便利に!」と意気込んでシステムを作ることはしませんから。

 

では、その「魔法」とはどんなものか?私たちはその「魔法」とどう付き合っていくのがいいのか、その辺について筆者は論じてくれているのです。

それに付いての感想は、ちょっと時間がきましたので、日を改めて書かせていただきたいと思います!

 

では、また!