みんなの日常哲学カフェ ~哲学カフェとか読書とか

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旧:ちくわのぴょんぴょん読書日記

オンライン哲学カフェ第13回「自己責任」①

<「自業自得」とどう違うの?>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。

 

私が参加している「彩ふ読書会」において、参加メンバーで作るグループ活動として開催しています、「オンライン哲学カフェ」。

今回は第13回となります。

  

前回の第12回「あなたと『お酒』との付き合い方」の模様はこちら。

 

chikuwamonaka.hatenablog.com

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◆今回も「Zoom」を使いました

今回も前回同様、「Zoom」を使用。

「Zoom」とはオンライン会議アプリで、「skype」をイメージしていただくと大体そんな感じで、とても使いやすいテレビ会議アプリです。

 

主催が会議を「○○日の●時~●時」とスケジュール設定すると、「会議ID」が発行され、参加者はPCのZoomホームページやスマホアプリから、その「会議ID」を入力するだけで、アカウントを作る必要も無く、簡単に参加できます。

音質もクリアでノイズやハウリングもほとんどなく、良いですよ。

 

◆この日のテーマは「自己責任

この日の参加者は7名。時間は2時間です。

 

オンラインにおいても、実際の哲学カフェのように、進行役を決め、1人ずつしゃべる方式にしています。

しかしながら一部の人しか画像を映していないため、挙手が見えないので、発言したい人は「ハイ○○です。」と言い、進行役が指名するという感じにしています。

(画面を見ていると誰がしゃべったか大体わかるんです)

 

今回の進行役は、最近何度かやっていただいているメンバーにお願いし、私はいつもどおり書記を務めさせていただきました。

 

この日のテーマも、開始前にメンバーから提案のあったもので、こちらです。

 「自己責任」

 

今年のコロナ下で使用頻度が増したのではないでしょうか。この言葉。

 

◆「自己責任」は「自業自得」なの?

自己責任は字の通り「自己」が「責任」をもって行動することです。

自分のやった行動の結果責任を自分が負う、書いてみるとごく当たり前のことです。

 

飲み過ぎて寝坊し、遅刻し大目玉を食らったのは自己責任。

テスト勉強をせずにゲームをしたから落第したのは自己責任。

 

自己責任は自分でとる、それは仕方のない事です。

 

しかし、ここでクローズアップされたのは、「自己責任だ」という言葉を他人を非難する目的でに使っていることが多くないか?という問いでした。

 

以前話題になった、戦場ジャーナリストの人質事件。

危険な地域にわざわざ出かけて、武装組織に捕まったのは「自己責任」。

それをどうして日本の税金を使って身代金を払うんだ、という非難。

 

毎年どこかで発生する雪山登山の遭難事故。

死ぬかもしれない危険がわかって出かけている人が遭難し、それを救けるために多くの救助隊が投入される。

 

それは「自業自得」な出来事なのに、そこに国民の税金が投入されたり、多くの人が動いて迷惑をかけた事が許されない、という感情が生じているということ。

 

危険だという警告を無視して、危険なところに赴き、そこで事故に遭ったから、それは助けなくていい、放っておけ。というのが「自己責任論」ということになります。

 

◆はたして「自己責任」は存在するのか?

しかし、ここで進行役よりこのような問いがあります。

「自己責任」でやるのに、「自己責任」で終わらせてくれないってこと?

自分は自己責任のもとで行動するかもしれない、しかしながらその結果は、必ず自己責任だけで済むことはない、ということですね。

 

いくら自己責任で行ってても、武装組織に捕まったら、政府は自国民を助ける行動をしなければなりません。遭難した人は助けなければいけません。

 

この世の中で自己責任を、そのままの意味で全うすることなんてあるのでしょうか?

人知れず行方不明になり死んでしまったとしても、家族や職場に迷惑をかけてしまいます。仕事や家族が無かったとしても、行政上の手間とかはかかってしまうでしょう。

 

こうやって考えてみると、「自己責任」という言葉は存在するのに、ばっちりあてはまるシチュエーションなんて無いんじゃないのか、という不思議なことになりますね。

 

◆自己責任と非難される場合、されない場合、ボーダーライン

「戦場ジャーナリストは、自己責任(自業自得)なのでしょうか?」

という問いがメンバーから起こります。

 

本人がお金を稼ぐために危険なところに行っているということはあるにしても、その映像や記事を通じて我々はそれを知りえることができる立派な仕事であり、それは海外派遣された会社の社員とどう違うのか?ということなんですね。

 

では、同じように現地の難民を助けるためにボランティアとして赴いている人が同じような目に遭った場合はどうでしょうか。それは自己責任だという人はぐっと少なくなるのではないでしょうか。

 

本人の不注意、軽率さの度合いによっても、「自己責任」と非難されるかどうかが違ってきます。

 

コロナ下で会食することについて、自粛が望ましいと一応は言われていますが、基本的には「自己責任」です。

感染対策を充分にしていて、感染したら、「シロ」、密になる状況を作っていたとしたら「クロ」と単純に判断できるものではないです。

 

本人にとってはどこまでいっても自己責任なのですが、それを他人がジャッジするということはやはり無理なのではないでしょうか。

というか、すべきではないし、ジャッジするってお前は何様なんだ、ということになりますよね。

 

◆「自己責任論」を振りかざすのはどうしてか?

当然、このような問いが次に出てくるわけなんですが、これについては、まだまだ盛り上がっていきますので、

日を改めて書いていきたいと思います。

 

では、また!

 

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