<結局、「君はどうするの」って話です。>
おはようございます!ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。
今日は、この本。
内容<amazonより>
「君たちは、自分の力で、世の中を変えていけ!
僕は日本の未来に期待している。支援は惜しまない」
2019年8月に、病のため夭逝した瀧本哲史さん。ずっと若者世代である「君たち」に向けてメッセージを送り続けてきた彼の思想を凝縮した"伝説の東大講義"を、ここに一冊の本として完全収録する。スタジオ収録盤にはないライブ盤のように、生前の瀧本さんの生の声と熱量の大きさ、そしてその普遍的なメッセージを、リアルに感じてもらえると思う。さあ、チャイムは鳴った。さっそく講義を始めよう。瀧本さんが未来に向けて飛ばす「檄」を受け取った君たちは、これから何を学び、どう生きるべきか。この講義は、君たちへの一つの問いかけでもある。
この本は、2012年6月30日、東京大学で行われた瀧本さんの「伝説の東大講義」を収録したものです。およそ大学の講義のイメージとはかけ離れた、ものすごい熱量で学生たちに語りかけています。
印象に残った言葉を、感想とともに振り返りたいと思います。
◆武器としての「言葉」
「若者たちに武器を配る」ために講義を続け、本を書き続ける瀧本さん。その「武器」とはほかでもない「言葉」。
戦争のない時代に必要なのは武器ではなく、もっぱら「言葉」なんですね。
どんどんフラットになっていく社会、権威だけでも人を動かしにくく、地位が低い人でも「言葉」さえあれば交渉して人を動かすことが出来る世の中になっています。
最も大切な事は「自分の言葉」を持つこと。自分の言葉で持って「自分はどうしたいか」を表現すること。
そして自分の言葉を持つためには、教養が必要です。
◆「学び」とは「新しい視点を手に入れること」
「学びというものは『新しい視点』を手に入れることで、『正解』を教えるものではない」
たとえば読書。本には正解らしきことがたくさん書かれています。この本だってそうです。
でもそれを正解としてそのままうのみにすることが目的ではなく、その本の視点を手に入れ、自分はどう思うか、自分の思いがどう変わったか、そういうことをいちいち確認していかなけれいけないと思います。
◆アイデアはいつでもコモディティ
「良いアイデアがあるけど、パクられるのが嫌で話したくない」という学生がいました。
その学生に対し、瀧本さんは「どうせ、同じことを考えている人は世界に1000人はいるから」と切り捨てます。
アイデア自体に価値はなくて、差がつくのは結局のところ「実行力」しかないと。
そしてその実行力というのは、「絶対自分がやってやる!」という信念とやる気みたいなもので、過去に成功した事業をみると、そういう人のもとにやっぱり良い仲間が集まってきて、上手くいくんですね。
でも「絶対やってやる!」ってなるためには、絶対やらなきゃいけない理由が必要ですよね。そういう時にはやっぱり、「自分の親を助けたいと思ったから医者になった」のような、自分に紐づいている理由でないとそうはならないと思います。
◆続きは別の本で読みましょう
この講義ではあまり各論については述べられていないですが、「言葉について」「交渉について」「学びについて」など、多くの著書があるので、そこで学んでいきたいと思います。
残念ながら、瀧本さんが2020年6月30日に戻ってくることは叶いませんでしたが、このコロナ禍に見舞われた2020年という年に、どんな言葉を発してくれただろう、と考えずにはいられないですね。
ますます、誰にも正解がわからない混沌とした時代に突入した今だからこそ、この講義の最後の言葉を繰り返すのではないかと思うのです。
「結局『君はどうするの?』ってことです。」
では、また!