<イライラしながら、ハラハラドキドキする>
おはようございます!ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。
今日は、この本。
内容<amazonより>
藤木はこの世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面を覆う、深紅色の奇岩の連なり。ここはどこだ?傍ら携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された」
◆この本は
なんだかわからないまま、火星のような迷宮にてバトルロイヤルをやらされています。
ボリューム:★★★☆☆
読みやすさ:★★★★☆
ハラハラドキドキ:★★★★★
ホラー度:★★★★☆
◆内容と感想
主人公は藤木という失業中の男。ある日目覚めたら、周り一面が赤い岩に囲まれたじめじめした大自然の中にいます。
ここはどこだかわからないままでいると、携帯ゲーム機が傍らに置いてあることに気づきます。
歩き出すと、そこにはけがをした女性が一人。名前を藍といいます。
彼女は転んでゲーム機を壊してしまい、仕方なく藤木と行動を共にすることになります。
「火星の迷宮にようこそ」
「北へ、東へ○○m行くと、第一チェックポイントがある・・」
ゲーム機に指示されるがままそこへ行くと、合計9人の男女の集まりになりました。
ゲーム機の説明によると、ここから「チェックポイントを通過しながら各自ゴールを目指せ」ということなのですが、目的や意味などは一切説明されません。
そして、進んでいくにつれて、藤木と藍「これは、バトルロイヤルのゲームだ」ということを感じてきます。
植物を食べ、小動物を狩り、飢えをしのぎ、なんとか生き延びた先には・・。
途中から、ありえない獣との追いかけっこになり、、仲間が殺され、、!
サバイバルゲームであり、途中からだんぜんホラーになってきます。
ハラハラドキドキが止まらない、スリルがこの本の最大の魅力なのですが、もうひとつ、「なんでこんなことをしているのか?」というのが最後まで分からない、主人公はじめ他のプレイヤーたち、また読者も、このイライラとした理不尽との闘いになります。
イライラしながら、ハラハラドキドキする。不思議な読書体験でした!
いやー、面白かったです。
貴志祐介さんは、とにかく怖い。ホラーのイメージが強いですが、それを裏切らない、ファンにはたまらない作品になっていると思います!
では、また!