<「ライフ」をどう捉えるかによって変わってきます>
おはようございます!ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。
私が参加している「彩ふ読書会」において、参加メンバーで作るグループ活動として開催しています、「オンライン哲学カフェ」。
今回は、第45回開催になります。
前回の哲学カフェ「役に立つ」の模様はこちら。
◆「哲学カフェ」とは?
哲学カフェとは、おもに身近なことがらについてテーマを1つ決め、それについてみんなで自由に意見を出し合う対話の場です。
「哲学」と書いていますが、ソクラテスやプラトン哲学がどうのといった話はほとんどしません。
私たちの哲学カフェで扱っているテーマは、「『普通』ってどういうこと?」だとか、「『自己責任』って結局何なの?」だとか、身近にありながら、答えがなかったり、人それぞれだったり、ふだんあえて時間をかけて考えたりあまりしない話題について、じっくり語り合っています。
そうすることによって、「あたりまえ」だったことに新しい側面を発見し、考え方・生き方に変化が起こることを楽しんでいければいいな、と考えています。
当哲学カフェはいわば「日常生活を哲学する」ことを目指しています。
◆今回も「Zoom」を使いました
今回も前回同様、「Zoom」を使用。
「Zoom」とはオンライン会議アプリで、「skype」をイメージしていただくと大体そんな感じで、とても使いやすいテレビ会議アプリです。
主催が会議を「○○日の●時~●時」とスケジュール設定すると、「会議ID」が発行され、参加者はPCのZoomホームページやスマホアプリから、その「会議ID」を入力するだけで、アカウントを作る必要も無く、簡単に参加できます。
◆この日のテーマは「ワークライフバランス」
この日の参加者はのべ12名。時間は2時間です。
オンラインにおいても、実際の哲学カフェのように、進行役を決め、1人ずつしゃべる方式にしています。
しかしながら一部の人しか画像を映していないため、挙手が見えないので、発言したい人は「ハイ○○です。」と言い、進行役が指名するという感じにしています。
(画面を見ていると誰がしゃべったか大体わかるんです)
今回も、いつもの通り、ひじき部長が進行役、私が書記役で進めていきました。
この日のテーマも、メンバーの推薦により選ばれた
「ワークライフバランス」
です。
ワークとライフって、対立するものでしょうか?
バランスが取れている状態とは、どういうことでしょうか?
では、実際出てきた意見と感想を簡単に書いていきたいと思います。
◆「ライフ」について
「ワークライフバランス」といえば、「働きすぎ」を抑止する、余暇を充実させる、ような言葉として定着しているように思います。
まず、「平日はほとんど自分の時間が持てない」、などの意見から、各人の残業や仕事に対する向き合い方に焦点が当たっていました。
しかし、「ワークライフバランス」は、働きすぎによって「ワーク=仕事」が「ライフ=プライベート」を圧迫する、自分の時間が持てない、というだけでなく、その逆のパターンもある、という話が出てきました。
おもに育児や介護によって、勤務時間を調整せざるを得なくなるような事象です。
余暇や自分の自由時間というような意味合いから、生活に必要なことをする時間を含めたプライベート全般という意味合いに広げて考える必要があるようでした。
ということで、哲学カフェの前半は、「ライフ」の意味のすり合わせについて多くの時間を使ったように思います。
また「ワーク・ライフ・インテグレーション」なる言葉があることを知り、少し話が広がりました。
ワークとライフは対立するものではなく、融合させながら、どちらも充実させるような考え方です。
◆「バランス」について
休憩をはさんで後半に入って、「バランス」の取り方のほうに話題が移っていったように思います。
自分のタイムマネジメント方法や、会社によっての残業の考え方の違い、などなど、いろんな実例が出てきて、いろんな職場があるもんだなぁ、と感じたり。
家庭の事情をよく優先する同僚がいて起こってくる、不公平感についても、少し話題になりました。
バランスを取らないといけない、バランスを取りたい、と思うということは、各人の思う「バランスが取れた状態」があって、いまの「バランスが取れていない状態」が気になるということだと思います。
しかし、バランスの取れた状態というのは、どうやって決まるのでしょうか?
今回は、「生活スタイルや、家庭環境、余暇の考え方によって人それぞれ」というところまでしか行けませんでしたが、もう少し突っ込んでいけたら良かったなぁとは思いました。
例えば、子育てのためにしばらく仕事をセーブする時短という働き方があるいっぽうで、子どもの生後早々に保育所に預けて職場復帰するする人もいます。
休日の量もひと時代前では、盆正月以外は休みなしだったのが、今では週休3日という会社も出てきています。
その「バランス」の基準を決めていく要素はひとつではなく、それらの持つ価値観の背景を考えていくと、「ワークライフバランス」という言葉がもっと違って見えてくるような気がしました。
◆終わりです。
「結局、自分に与えられた24時間を、納得のいくようにどう割り振って使うかということ」
これは、途中にメンバーから出てきた言葉ですが、案外シンプルな言葉が一番印象に残りました。
今回は、参加者が久々に多かったこともあり、私はほとんど聞き手として参加できたことも新鮮でした。
「余暇」と「仕事」のバランスか、と思いきや、話題は家事・育児など家庭生活全般に転じたことで、より身近な話題となり、皆さん活発な意見が交わされることになりました。
哲学カフェは、「思った通り」より、「思っていたのと違った」を楽しむものなので、そういう意味でいうと、とても楽しい回になったと思います。
以上で、今回の哲学カフェの感想を締めたいと思います。どうもありがとうございました。
では、また!