<どうして、わかりやすさ至上主義なのか>
おはようございます!ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。
今日は、この本。
内容<amazonより>
“わかりやすさ"の妄信、あるいは猛進が、私たちの社会にどのような影響を及ぼしているのだろうか。
「すぐにわかる! 」に頼り続けるメディア、ノウハウを一瞬で伝えたがるビジネス書、「4回泣ける映画」で4回泣く人たち……。
「どっち」?との問いに「どっちでもねーよ! 」と答えたくなる機会があまりにも多い日々。
私たちはいつだって、どっちでもないはず。
納得と共感に溺れる社会で、与えられた選択肢を疑うための一冊。
◆この本は
ボリューム:★★★☆☆(普通)
読みやすさ:★★★★☆(エッセイ集)
気付き学び:★★★★☆(自分と考えが似ていると思いました)
考える :★★★★★(考えが広がることを目的にしている)
私たちはますます忙しくなり、シンプルにわかりやすくというのは、不可避の価値観です。しかし知らず知らずのうちに悪意ある「あれか、これか」、に誘導される危険性もあって、それを防ぐためには面倒でも自分自身を疑う習慣を手放さないことでしょうか。
◆内容紹介・感想
日々の生活では、常に、「わかりやすさ」が求められています。
「短く、シンプルに話す」「要点をまとめる」という行動。
「〇分で話せ」「〇分でわかる」というハウツー本・動画。
外部に共通の敵を作って、内部を団結させるやり方(昔からありますが)。
そんな、わかりやすさ至上主義社会について、「本当にこれでいいのか?」と疑問を投げかける、24個のエッセイで構成されています。
※かくいうこのブログ自体、『わかりやすさ』重視で『短くまとめよう』としています(笑)
この間のクイズ番組で、「家庭で財布は妻が握っている割合は?」という、何%か当てる、という問題がありましたが、令和になって未だにこんな問題やっているんだなぁと感じたものです。
答えは40%ぐらいだった(すみませんうろ覚えです)ことにも驚きましたが、「妻が財布を握る」ってこと自体、かなり昔の印象で、そもそも「財布を握る」ということの意味をわかってみんなが素直に回答をしていることのほうに驚きました。
そういった疑問を、家族に対してぶつけてみたところ、「文句言うんだったら見るな」という正論が返ってきました。
どうして、こんなに、「わかりやすさ」を求める世の中になったのでしょうか。
いちばんの原因は、やっぱり「みんな忙しい」ということになるんだと思います。
おびただしい量の情報が天から降ってきて、処理しなければならないメールは日々溜まっていき、次から次へと片づけていかないと仕事が終わらない。生活がままならない。
必然的に、自分たちは「立ち止まって考える」ということをしなくなります。
情報の受け手と送り手のパワーバランスが、完全に受け手側に傾いているように思います。
「要約ビジネス」というものに対する記述がありました。
本の内容を要約して喋る動画や、「ファスト映画」という言葉もあるように、「ネタバレまとめ」がこんなにもウケている世の中です。
※かくいう自分も、こんな公共サイトで本の紹介を書いていること自体、そうなんですが(笑)
先日のブログで、
について書きましたが、
「何のために本を読んでいるのか」、「何のために映画を観ているのか」を考えないといけないですね。
「情報」としての読書や映画なのか、鑑賞のための「作品」なのか。ということです。
いつしか、忙しい自分が、理解できない内容だと、「わかりにくい」「何言ってるかわからない」と、理解できない自分を恥じるのではなく、理解しようと問い返すのではなく、話し手や書き手を責めるようになってきました。
※自分もやっているなぁという反省も込めて。
長くなりそうなので、今日は一旦これで終わります。続きは日を改めて。
では、また!