ちくわのぴょんぴょん読書日記 ~読書・読書会・哲学カフェ

読書・読書会・哲学・哲学カフェが好きな人間のブログ

主に読書メモ・読書会・哲学カフェについて書いています。

オンライン哲学カフェ第73回「自分らしさ」①

<形容詞をいくつか詰め込んだパッケージ>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。

 

私が参加していたある読書会の知り合い同士で始めた「哲学カフェ」。

2020年より主にオンラインの場に移し、「オンライン哲学カフェ」として楽しんでおります。(※今のところ、クローズドでの開催です)

今回は、第73回開催になります。

 

前回の第72回開催の記事はこちらになります。

chikuwamonaka.hatenablog.com

 

◆「哲学カフェ」とは?

哲学カフェとは、おもに身近なことがらについてテーマを1つ決め、それについてみんなで自由に意見を出し合う対話の場です。

「哲学」と書いていますが、ソクラテスやプラトン哲学がどうのといった話はほとんどしません。

私たちの哲学カフェで扱っているテーマは、「『普通』ってどういうこと?」だとか、「『自己責任』って結局何なの?」だとか、身近にありながら、答えがなかったり、人それぞれだったり、ふだんあえて時間をかけて考えたりあまりしない話題について、じっくり語り合っています。

そうすることによって、「あたりまえ」だったことに新しい側面を発見し、考え方・生き方に変化が起こることを楽しんでいければいいな、と考えています。

当哲学カフェはいわば「日常生活を哲学する」ことを目指しています。

 

◆「Zoom」を使っています

今回も、「Zoom」を使用。

「Zoom」はすっかりおなじみですがとても使いやすいオンライン会議アプリです。

主催が会議を「○○日の●時~●時」とスケジュール設定すると、「会議ID」が発行され、参加者はPCのZoomホームページやスマホアプリから、その「会議ID」を入力するだけで、アカウントを作る必要も無く、簡単に参加できます。

  

◆この日のテーマ

この日の参加者は9名(「聞き専」含む)。時間は2時間です。

オンラインにおいても、実際の哲学カフェのように、進行役を決め、1人ずつしゃべる方式にしています。

しかしながら一部の人しか画像を映していないため、挙手が見えないので、発言したい人は「ハイ○○です。」と言い、進行役が指名するという感じにしています。

今回は、いつものごとく、ひじき氏が進行役、私ちくわはいつも通り書記役です。

 

この日のテーマも、メンバーの推薦により選ばれた

 「自分らしさ」

です。

 

「自分らしい服装」「あなたらしくない振る舞い」などとよく使われる言葉です。自分らしさとは「自分」と「らしさ」の組み合わせですが、改めて考えるとこの言葉、良く分からない単語ですね。

 

では、実際出てきた意見と感想を簡単に書いていきたいと思います。

 

◆「自分らしさ」と「あなたらしさ」

恒例になりつつありますが、最初に具体例を出していきます。

・自分らしくない失敗をしてしまった。

・自分らしいお部屋、コーデ、結婚式、お葬式

・自分らしい生き方

・自分らしい運転、自分らしい仕事の進め方

 

自分らしいお部屋・コーデなどは、雑誌の言い回しで「あなたらしいコーデ」などと使われます。

ここで、「自分らしさ」と「あなたらしさ」の使われ方があることに気付きます。

「自分らしくない失敗」と、「○○さんらしくない振る舞い」では微妙に意味が異なっいるように感じます。

仮にAさんだとすると、Aさん自身が持っている「自分らしさ」と、他人が抱いている「Aさんらしさ」は同じようで、違います。

 

また、雑誌の言い回しと表現しましたが、自分らしさは、マーケティング用語としても良く使われているなぁということにも気づきます。

「あなたらしい」と言っておけば、「他人との違いを出せる」という欲をくすぐりますしね。

 

◆特徴なのか、願望なのか

「ここで諦めるのは、自分らしくない」という言い方が出てきました。

 

この例においての「自分らしく」には、自分はこんなはずじゃない、もっと我慢強いはずだという、今の自分とは異なることになります。

ある意味「願望」ということもできます。

 

自分が今持っている「自分らしさ」と、なりたい自分としての「自分らしさ」、2つの意味を同じ言葉で表していることがわかります。

 

願望としての「自分らしさ」は、ポジティブな意味において使われることが多いように感じます。

 

◆「自分らしさ」とは結局なんなのか

結局のところ、自分らしさとは、別の言葉で言い換えるとどういうことなのでしょうか。

「その人の好み、価値観、性格、趣味 を表現するために、何らかの外部のパッケージに沿わせるもの」という意見がこの場では出てきました。

「ある属性の組み合わせ」という意見も出てきましたが、確かに、形容詞をいくつか詰め込んだたパッケージ、という印象を持ちました。

 

「あの人らしい」ということを考えても、何らかのパッケージ化されたものをイメージします。

 

それは「キャラ」とどう違うのか、あるいは「個性」とはどう違うのか、という意見もありましたが、ニュアンスとしてはかなり似ているように感じました。

 

◆自分らしさとは誰が決めるのか

その人の特徴や願望をひっくるめて、何らかのイメージとしての「自分らしさ」があるとすると、その「自分らしさ」は誰が決めるのでしょう。自分?他人?

 

哲学カフェはまだまだ続きますが、長くなってきましたので、続きは日を改めて書いていきたいと思います。

 

では、また!