ちくわのぴょんぴょん読書日記 ~読書・読書会・哲学カフェ

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「夢をかなえるゾウ」 水野敬也 (ネタバレ度:大)

<成功する秘訣は、そこの棚の本に全部書いてある>

 

こんばんは。ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。

 

今日は、ドラマにもなった自己啓発小説です。

  

夢をかなえるゾウ

 

 <内容紹介 amazon より>

200万部を突破したベストセラー。「成功法則書を読んでも人が成功しないのはなぜか?」この疑問に対する1つの解答を用意したのが本書です。
主人公は「人生を変えよう」と思っているけど、何も変えられない普通のサラリーマン。そこへある日突然、ガネーシャというゾウの姿をした神様が現れ、主人公の家にニートとして住みつき、ゲームをしては寝るだけの怠惰極まりない生活を始めます。
しかしガネーシャは自信満々にこう言います。「今からワシが出す簡単な課題さえこなしていけば、お前は確実に成功する――」。
主人公とガネーシャの漫才のような掛け合いで、「成功するためにはどうしたらいいか?」「そもそも成功とは?」という自己啓発書のメインテーマを説いていきます。

 

テレビドラマではガネーシャは古田新太、主人公は水川あさみですが、

小説版では主人公は男の子(20代)です。

 

◆「お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで」

知り合いの華やかなパーティーに出席した主人公、「成功したい!自分を変えたい!」と強く強く願います。

次の朝、主人公の前に突然現れたゾウの神様ガネーシャ、主人公に冒頭のように言います。

 

ガネーシャは次のように続けます。

何故そう言えるのか、それは、成功しない2つの秘訣を満たしているからや。

・人のいう事を聞かない

・自分の考えにしばられる

 

これについては最後に述べさせていただきます。

 

◆24+5の課題

「成功したい!自分を変えたい!」と願う主人公に、ガネーシャは毎日1つずつの課題を与えていきます。合計で29個。

 

課題の内容とは、

・靴を磨く

・募金をする

・トイレ掃除をする

といった、簡単だけど根気のいる作業から、

 

・その日頑張れた自分を褒めて一日を終える

・「自分は運がいい」と口に出して言う

といった、メンタルマネジメントから、

 

・人のいい所を見つけて空気のように褒める

・人を笑わせてみる

といった、コミュニケーションに関すること。

 

こんな簡単だけど、誰もがやっているわけではないような行動を課してきます。

 

それぞれに意味があり、何となく理由もわかります。

でも、これだと普通の自己啓発本どころか、むしろまとまりのない軽い本で終わってしまいますよね。

 

◆今までの課題は、全部お前の本棚に置いてある本に書いてある。

最後のガネーシャからのこのメッセージを伝えるために、この本は存在するのだなと、思います。

 

成功する秘訣は、既に解明されている。なぜならお前の本棚にある本に全部書いてあるからだ。

おまえもそれを知っているはずや。

おまえが成功でけへんのはそれを分かってて、せえへんからや。

 

結局そういう事なんですよね。

ベストセラーと呼ばれる自己啓発本も、内容は結構スタンダードな事が書かれていたりします。

優先順位をつける、早く帰る、早寝早起き、運動する、食べすぎない、飲みすぎない、スマホは見ない、イライラしない、面倒な事を先にやる、あいさつは自分から、、、。

  

私達みんな、どうやったら成功するか知っているんです。

 

でも、やれている人は少ない。

なぜなら、それが人間の欲望と密接に関係しているから。

何かにつけて、自分の考えは正しいと、「やらない理由」を考えます。

そして、やっている人を称賛するどころか「意識高い系」などと嘲笑さえしてしまう。

(私もよくあります)

 

やっている人への嫉妬心もあるでしょう。

ほとんどの人がやれていないから、いつの時代になっても同じような本が売れるのでしょう。

 

「それをやるかやらないか」。究極そこなんでしょうね。

 

余談ですが、ガネーシャは、もう古田新太以外考えられないです。

しゃべり口調、ふてぶてしさ、突然のユーモア、筆者は古田新太をイメージして書いたとしか思えないです。

 

ここまで読んでいただいた方、どうもありがとうございました!(早速実行)

 

では、また!