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「ザリガニの鳴くところ」 ディーリア・オーエンズ(ほぼネタバレなし)

<『全米500万部突破』の噂に違わぬ>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。

 

今日は、この本。

 

内容<amazonより>

ノースカロライナ州の湿地で男の死体が発見された。人々は「湿地の少女」に疑いの目を向ける。
6歳で家族に見捨てられたときから、カイアはたったひとりで生きなければならなかった。読み書きを教えてくれた少年テイトに恋心を抱くが、彼は大学進学のため彼女を置いて去ってゆく。
以来、村の人々に「湿地の少女」と呼ばれ蔑まれながらも、彼女は生き物が自然のままに生きる「ザリガニの鳴くところ」へと思いをはせて静かに暮らしていた。
しかしあるとき、村の裕福な青年チェイスが彼女に近づく……
みずみずしい自然に抱かれた少女の人生が不審死事件と交錯するとき、物語は予想を超える結末へ──。

この本は、たったひとりで湿地に生きなければならなかったひとりの少女の数奇な人生を描きながら、同時進行で沼地で死んでいた青年の事件の謎解きが進んでいくという、1冊で2倍も3倍も楽しめる本となっています。

500ページ超のボリュームですが、読みだすと止まらなくなりますよ!

 

家族に捨てられた主人公の少女カイア。父親が残したお金も全く無くなってしまい、食べるものも無い。学校に行っても差別や偏見にさらされ、いじめられて逃げ出してしままうんです。そんな中でも、孤独な彼女に手を差し伸べてくれる人の優しさが心に沁みます。

 

そしてなんといっても素晴らしいのが自然描写でしょう。動物学者ゆえの細かく美しい表現。テイト少年と珍しい鳥の羽根を交換し合う場面や、友達のカモメが癒してくれる場面なんかがとても美しいです。ときに自然は残酷ですが、そんな残酷さも含めて彼女は愛し、この湿地を観察し続けることが彼女の生きがいになっていくんです。

 

そして、この本のもうひとつの流れである、青年の変死事件を追うミステリーなんですが、謎解きが進むにつれて、この物語をとりまく、差別と偏見が事件をややこしくし、また湿地帯の特殊性が事件の鍵となるように見事に絡み合い、本紹介にあるような「予想を超える結末」となっていきます!

 

筆者のオーエンズ氏は69歳で初の小説執筆ということで、それにも驚きましたが、素晴らしい小説というのは、まだまだ世の中にたくさんあるものですね、、。

 

次作が出たら、またぜひ読んでみたいです!

 

では、また!