みんなの日常哲学カフェ ~哲学カフェとか読書とか

哲学カフェの記録を中心に、読書記事も書いています

旧:ちくわのぴょんぴょん読書日記

「デジタル・ミニマリスト」カル・ニューポート

<あなたの⌚=彼らの$>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。

 

今日は、この本。 

 

内容<amazonより>

やらなきゃいけないことも、やりたいこともたくさんあるのに、SNSがとまらない……。AppleやTwitterが巧妙に仕掛ける依存の仕組みに抗うには、もはや一時的なデジタル・デトックスじゃ足りない。これは生き方の問題で、僕らには新しい「哲学」が必要だ。すなわち、デジタル・ミニマリズム。スマートフォンとSNSから可処分時間/可処分精神を守り、情報の見逃しを怖れず、大切なことを大切にできる思考法=実践法。1600人超を対象に行なった集団実験から導き出されたメソッド――30日間の「デジタル片づけ」を実行し、あなたもデジタル・ミニマリストになろう。テック界の「こんまり」として話題のコンピューター科学者による、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー & Amazonベストブック。

◆この本は

 

・常にスマホを手放すことが出来ない。

・数秒でも空いたらSNSやニュースアプリをチェックしてしまい、気づいたら10分も20分も経ってしまっている。

・スマホゲームを止められない。

それは、単に意志が弱いだけなのでしょうか?

楽しいだけならいいんですが、「大切な私たちの時間を奪われている」と最近とみに感じてしまう。

そんなスマホ依存のメカニズムを解明し、私たちの大切な時間を取り戻していきましょう!という本です。

 

ボリューム:★★★☆☆

読みやすさ:★★★★☆

新たな知見:★★★★★

お役立ち度:★★★★☆

 

◆感想

 

この本は、過去大流行した「禁煙セラピー」に似ているのではないか、と思います。 

 

この本では、タバコは害悪をもたらすものと強く認識することで、タバコをやめよう、やめようと我慢するのではなく、「遠ざけることを喜びと感じる」という発想の転換を目指すものでした。

 

この「デジタル・ミニマリスト」も、スマホを「私たちの大切時間を奪う者」として認識しなおし、「遠ざける喜び」を感じることを目指すように啓発する、ということではないかと感じました。

 

大前提として、SNSやニュースアプリ・オンラインゲームなど、「基本無料」のメディアは「ユーザーに1分1秒でも長い時間使ってもらうこと」がビジネスモデルの根幹となっているということを、この本では繰り返し強調しています。

そうすることで、広告収入が得られますし、時には有料アイテムを購入してもらうことが出来ます。

 

そして、その「ユーザーに長い時間使ってもらうこと」のために、ソーシャルメディア企業は何十年も研究を続け、様々なテクノロジーを生み出し駆使することで、現在に至っています。

 

とても素人の我々に太刀打ちできるはずがありません。意志が強い・弱いなどのレベルの話ではないのです。

 

大切なのは、「コンテンツの中身」ではないのです。コンテンツの中身が素晴らしいのであれば、有料コンテンツにすればいいですからね。

「ユーザーに長い時間使ってもらうこと」>「コンテンツの中身」

であるということを忘れないことです。

 

まずは、この意識を日々強く持ち、決して忘れないこと。

これでスマホ依存の半分は解決したんじゃないかと思ったほどです。

 

では残りの半分は、「そのために何をすればいいのでしょうか?」ということになります。

タバコと違って、スマホは現代の生活ツールとして無くてはならないものになってしまっています。手放すことはそう簡単ではありません(私は、不可能かな?)。

 

この本では、大切な事として2つの考え方を示してくれています。

一つは、「スマホを使う目的と時間をはっきり意識する」ということ。

そしてもうひとつは、「スマホを使っていない時間にやる別の楽しみを用意する」ということです。

 

それらについて、もう少し書いていきたいと思いますが、時間が来ましたので、続きは日を改めて。

 

では、また!