<自分の中にある「他人」とはどういうものか>
おはようございます!ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。
読書について書いているブログなので、月に一度ぐらいは「今月に読んだ本のまとめ」をやってみようというこの記事。
いつもは「読書メーター」という読書サイトに記録を付けていっていますので、もしご興味あればそちらものぞいてください。
7月に読んだ本はこちらです。
7月は7冊でした。
引き続き仕事が繁忙期で思うように読書時間が作れませんでした。それでも、紹介できるぐらいにはなんとか読めました、、。
自分の最も印象に残った度合いに☆1~5つを付けているのですが、
今月の「☆5」は3冊でした。
今月も、☆5を中心に、おすすめを紹介していきます。
<今月のベスト本>
7月のベスト本!
①②
上・下2冊でベスト本ということで!
著者が提唱する「分人主義」という考え方をベースに読んでいくと、この本の印象がガラッと変わってくるように思います。自分の中に他人はどのように存在するのかと考えていくと凄く興味深いです。仮にその人が亡くなってしまうと、「その人像」はその時点でひとまず固定されますが、その後、強いエピソードによってそれは変化していくんですね。また後日、ブログにまとめて感想書いていきます!
<読書メーターへの感想>
(上)
3年前に妻子を置いて飛び降り自殺したはずの主人公、徹生がなぜか生き返った。徹生は本当は自分は殺されたのだと、犯人探しを始めるので、ミステリーかと思いきや、世界中で同じような死者の復活がだんだん増えてきて、その後の展開が全然読めません!(☆5)
(下)
徹生は復活をきっかけに、自分や他人が死ぬとはどういうことかについて考えていきます。哲学的に問うとものすごく難しいことですが、著者が提唱する「分人」という枠組みを通じて考えていくことで、自分の中でも相当なブレイクスルーがありました!(☆5)
その他おすすめ本
③
自分の人生の中で、最も好きな本のひとつがこの「砂の女」です。アリジゴクのような砂の穴ぼこにひとりの女の住む家があって、昆虫採集男がハマって出られなくなってしまうという、あり得ない設定(!)ですが、逃げ出して自由になりたい!ともがく男の行動や、諦念とともに定住する女の姿が、現代(といっても60年前ですが)の人間の、壮大なメタファーであり風刺になっていて、安部公房文学の真骨頂もいえる名作に仕上がっています。
自分はこの作品に出会ったのは20年以上前ですが、当時の衝撃と、その感覚を、見事にヤマザキマリさんが言語化してくれていたのが嬉しくて。
<読書メーターへの感想>
文学作品の中で一番好きな当作品が遂に!!この作品の、あり得ない設定の寓話でありながらも、どこか自分の日常と重なる感覚の理由が、まさにここに言語化されていました。そしてヤマザキマリさんの文章、とにかく面白かったです。(☆5)
7月のベスト本紹介は以上です。どうもありがとうございました。
暑い日は続きますが、お盆休みもありますし、読書好きの皆様にとっては、涼しいところでゆっくり読書する時間が持てたらと願います♪
では、また!