主に読書メモ・読書会・哲学カフェについて書いています。

「無理の構造」 細谷功 ②『非対称性』を理解する

<『無駄な努力』の正体>

 

こんばんは。ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。

 

一日置いて、再びこれに戻ってきます。 

 

「無理」の構造――この世の理不尽さを可視化する

 

<内容紹介 amazonnより>

努力が報われず、抵抗が無駄に終わるのはなぜか。
本書では、「世の中」と「頭の中」の関係を解き明かし、
閉塞感や苛立ちの原因に迫ります。

 目指すは「思考のコペルニクス的転回」であり、
 「理不尽なのは〈世の中〉ではなく、私たちの〈頭の中〉である」が
 本書のキーメッセージです。

 

◆「非対称性」とは?

 

実際には対称的ではないのに、「対称である」と勘違いしてしまっていること。 

 とあります。

これだけでは、良くわからないですよね。

 

では、例を挙げて説明します。

 

「右」と「左」。これは対称です。左右対称という言葉もあるぐらいで。

 

では、「子供」と「大人」。これは対称ではありません。「大人」の反対語として「子供」を使いますが、「子供」が「大人」になったら、元に戻ることが出来ないですよね。

 

では「知っている」と「知らない」。これも対称ではありません。今晩の野球の結果を知ってしまったら、決して「知らない」に戻ることは出来ません。

 

「非対称性」を言い換えると、

「後戻りできない性質のこと」

といえます。

 

A←→B ではなく、A→→B です。

 

◆ほかには?

もっともっと考えてみます。

「片付いている」→→「散らかっている」

「高い」→→「低い」

「試行錯誤しながら解く」→→「公式を使って解く」

「しんどい思いをする」→→「楽をする」

 

このように、普段使っている対称となる言葉でも、後戻りできないことがたくさんあります。

 

◆エントロピー増大の法則

「熱力学の第二法則」で有名なこの理論ですが、まさにこの「非対称性」にあてはまるのでここでご紹介します。

 

「エントロピー」は小さいほうがエネルギーとしては優秀で、「エントロピーが増大する」ということは、大きなエネルギーを持ったものが、小さいところに広がって劣化していくということです。

 

例を挙げます。

・高いところにある水は低い方に流れる

・暖房で暖まった部屋の窓を開けると、暖気が外に出て寒くなる

・砂山を放置しておけば崩壊する

 

◆結局、楽な方に流れていく

上記のように、「低い方(楽な方)に流れていく」というのは自然現象であり、我々が気を抜くと堕落するのは当然のことと言えます(笑)

 

こうやって、「後戻りできないこと」を考えていくと、いままで対称的だったと思っていた事が、いかに非対称だったかということを思い知らされます。

 

少し抽象的にしてみると、もっと面白いです!!

※より難しい(上)→→より簡単(下)、下から上へは戻りにくい

・「考える」→→「考えない」

・「今の刺激」→→「より強い刺激」

・「変化」→→「現状維持」

・「生活レベルを下げる」→→「生活レベルを上げる」(パラドックス!)

・「モノを手放す」→→「モノを手に入れる」

・「ルールを減らす」→→「ルールを増やす」

 

◆で、何が言いたいの?

そろそろそういう声が聞こえてきますので、今日のまとめに入りますが、

 

下から上に戻ることは、不可能もしくは多大なエネルギーが要る=「無駄な努力」である

ということを意識したうえで、

①安易に下に行かない

②無理に上に戻ろうとしない

ことが、「無駄な努力」を防ぐキーワードだということです。

 

◆では、具体例をどんどん挙げていきましょう。

ここからは、私が思い浮かんだことで、教訓もしくはあるあるです。

気軽に読んでください(笑)

 

・広い部屋に引っ越してしまうと、狭い部屋に戻れない。先々のリスクも考えて、引っ越し時には分相応を保つ。

・捨てるのは難しいから、安易にモノをもらってこない。

・片付けられないなら、モノを買わない。

・おいしい肉を食べてしまうと、普通の肉に満足できなくなる。おいしい肉は1年に1回にしておく。

・メーカーは電子レンジの機能を永久に増やしていくが、半分以上使っていない。使う機能を自分で分かって買っているか?

・意識しないとすぐに現状維持モードに入ってしまう自分。腰は重くなるもので時々お尻をたたくことも必要。

 

◆これは、もちろん組織論にも当てはまります。

今日はこのような軽いタッチで終わりますが、「非対称性」は社会のなかで、とりわけ組織の問題に大きく関わってくるのです!!

「無駄な努力」を減らそう!

 

ということで、続きは日を改めて。

 

何度も繰り返しますが、この本は非常にためになります。しかもとても読みやすい!

読んでおいて損はないですよ!

 

では、また!