私ちくわは大阪を中心に開催している「彩ふ読書会」にサポーターとして参加しています。本日11/3は定例会でしたので、レポートさせていただきます。
彩ふ読書会の目的は「本が好きな方の居場所作り」です。
「家庭でもない、職場でもない、第三の場所」をコンセプトに、色んな価値観を持った方々が集まり、意見を交換し合うこと、また空間を共有しあうことで新しく生まれる何かを楽しもう、という集まりです。(HPより)
ジャンルも問わない、いい意味で、「何でもアリ」な雰囲気が私もすごく好きで、リピーターさんもたくさんいらっしゃいます。
読書会は午前午後の二部制になっています。午前は「推し本発表会」、午後は「課題図書検討会」となっています。
それではレポートです。
午前の参加者は21人。
3テーブルに分かれてそれぞれオススメの本を持ち寄り紹介しました。
私が参加したテーブルでは8名で、写真のような本が紹介されました。
①中村文則 「掏摸(スリ)」
文学作品なのにエンターテイメント色があり、楽しく読み進められる。
スリの描写があまりにも仔細で、臨場感がすごい。
人間的弱さや人の運命についての描写が、文学的で面白い、ということです。
②朝倉かすみ「肝焼ける」
女子のちょっと間抜けなところ、滑稽なところが、妙にリアルでモヤモヤしてしまう短編集。
「肝焼ける」は、方言で「イライラする」ということらしいです。
著者は「前衛美術家」で、何気ないことに面白さを見出してエッセイにしたもの。
「新明解国語辞典」というのは、「攻める辞書」として有名らしく、面白い用例を例示しているのですが、これがテーブルの大爆笑を誘いました。私は新明解のことは知りませんでしたが、気になる本です。
④ドリヤス工場「有名すぎる文学をだいたい10ページの漫画で読む。」
「人間失格」や「舞姫」など誰もが知っている名作を、たった10ページでしかも漫画でまとめている本。しかもなかなかうまくまとめられている。また著者のプロフィールも載っていて、勉強になる。しかも「定番すぎる・・・」と「必修過ぎる・・・」の3巻既にでているそうです。
⑤近藤史恵 「カナリヤは眠れない」
色々な依存症に苦しんでいる女性を、整体師の先生が一緒になって解決していく、短編集。現代病理を表現されていて面白そう。
⑥成田名瑠子「東京すみっこごはん」
食べ物系短編集。誰かと食べるごはん、誰かのために作るごはん。食べることは生きること、それを人に与えられること、分かち合う事のすばらしさを再確認できる、愛があふれるお話ということで、なんか聞いているだけで家族を思い出し、ジーンときます。
⑦山田ズーニー「おとなの進路教室」
著者は元進研ゼミ、小論文の先生。
自分が何を大切にしたいのか、軸を持つことの大切さ。
進路について悩んだ時、仕事にくじけた時、この本を読むと助けられる本とのことです。これも読んでみたい!
⑧飲茶「史上最強の哲学入門」
私ちくわが紹介した本です。
31人の大哲学者の難しい理論を、どんな初心者でも理解できるように、ハイテンションな語り口かつ図解付きでまとめられています。一番凄いのは、ここまで分かり易く編集できる飲茶氏の知識量と文章力です。
以上、8冊の推し本の紹介でした。
今回は、バラエティに富んでいて、どれも読みたい!と思いました。
他2テーブルの本はこんな感じです!どれも面白そうです。
午後のレポートは、改めて書きます!