<自分の生活と手持ち資産を余すところなく活用する>
こんばんは。ちくわです。
読書・読書会・哲学カフェが好きです。
新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。
今日は、この本から。
<内容紹介 amazonより>
「会社で働いて、お給料をもらって、それで生活をする」、
いくら多様化社会だと言っても、
いまの日本ではそういったいわゆる「サラリーマン」としての生き方が「普通」とされています。
ですが、日本人全員が会社で働くのに適しているとは限りません。
もう会社組織の中で生きていくのが嫌な人、そもそも会社に入れなかった人、会社を辞めてしまった人、
みんな大丈夫です。
しょぼい起業は、「事業計画」も「資金調達」も、「経験」もいりません。
嫌なことから逃げてもやっていける生存戦略を紹介します。
「会社員」でも、「ニート」でも「意識高い系起業家」でもない、新しい生き方です。
やっていきましょう。
◆自分の生活・手持ち資産を有効活用する=コストをかけない
この本には起業のしかたについては書かれていません。
起業というのは、手軽にできて、うまくやればリスクもなく経営できる、といったことを本人の経験を基に語られています。
この方は、自宅の一部をリサイクルショップにして起業(=家賃かからない)、事務用品はほとんど業務上手に入れたもの(=安い)、社員はいない(=人件費かからない)、店舗の一部を常連客のたまり場にして、手がかかる時は手伝ってもらったり、運んでもらったりする(人件費や車両費がかからない)。
という感じです。
つまり、経営にかかるコストを極限まで抑えている、ということですね。
英語が得意だとして、勤務先近くで家庭教師の教え子を見つけて、会社帰りに教えて謝礼をもらうと、交通費がかかりません。
家で野菜がたくさん穫れたとして、売り先を自分の勤務ルートの中で見つけたら、輸送費がかかりません。
常連客がいつの間にか手伝っている、おばあちゃんの経営する飲食店、なんてのもそうでしょうね。
経営のコストが抑えられると、たとえ売り上げがほとんどなくても、つぶれません。売り上げが少しでもあれば、黒字になっていくので、悲愴感もありません。
だからこそ、損益分岐点に到達しないまま悲愴感を漂わせることもないというのです。
自分だったらこんなことができるかな~、こうしてみようかな~、という妄想がふくらみますよね。
※あくまで、法令や、自分の勤め先の就業規則の許す範囲内で。
◆コミュニケーションの輪を広げる
ただ、「儲けてやろう」と思ったら、これって上手くできないかもしれないですね。
こういった副業のような(えらいてんちょうにとっては本業ですが)ことは、そんなに儲かるものではないですし、欲を出すと人に手伝ってもらうこともできません。
相手の興味とのバランスを誤ると、只の「やりがい搾取」になってしまいますからね。
この方のコミュニケーション力、人柄というものが作用しているのかもしれないですね。
ここから、えらいてんちょうは学習塾を引き継ぎ、また喫茶店をオープンさせるなど、コストをかけない経営メソッドを活用し、コンサルタントとして業務の範囲をひろげていくのです。
これらもすべて、事業をやっていく中で出会った人がたまたま持ってきた話の流れで、やってみることになった、といった感じで、計画性はなかったといいます。
この辺も「失うことを恐れない」というか「失うものがほとんどない」という者の強さでしょうね。
◆局地的な成功で良い
「しょぼい起業」のメリットとしてもうひとつ大きいのは、「大儲けしようと思っていないので、自分の身の周りだけで成功すればいい」ということです。
一定数のお客が回転し続ければ、収入はあるので、無理に広告してマスに広げようとしなくていい、ということですね。
そしてその程度の広告であれば、SNSで充分だということです。だから広告宣伝費はかかりません。
えらいてんちょうはyoutubeを活用し、賑わっているように、楽しそうに見せればいい、ということですが、これはデジタル世代だからこその強みかもしれません。
◆とりあえず、何かやってみよう
えらいてんちょうは、「とりあえずやってみよう」の精神でゆるく始めてしまいます。
事業計画もない、新しい起業のスタイル。
私のように世代の違う者が読むと、違和感を覚える箇所がひとつやふたつではないのですが(笑)、緩やかに進む分散化社会にとって、このような局地戦を制するスキルは学んでおいて損はないのではないでしょうか?
しつこいようですが、起業のやり方は書いていませんので。
では、また!