みんなの日常哲学カフェ ~哲学カフェとか読書とか

哲学カフェの記録を中心に、読書記事も書いています

旧:ちくわのぴょんぴょん読書日記

「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」スズキナオ 

<幸福はいつも日常の延長線上に>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

新しい事、楽しい事は、何でも試して、失敗して、楽しんで。

  

今日は読友さんにお借りしたコチラの本から。

  

 深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと 

 

内容<amazonより>

◉林雄司(「デイリーポータルZ」編集長)
検索してわかった気になっていたけど、この世はこんなにいろいろだってことを教えてくれる

◉岸政彦(社会学者)
ただ座って飲んでるだけで、知らない人から話しかけられるひと、というのがいる。
スズキさんがそんなひとだ。ちょうどよい温度の風呂のようなひと。
その場に溶け込むくせに、意外に人の領域に入り込んでくる。正直、羨ましい。
とにかく、これめっちゃいいので、みんなに読んでほしい。
これが生活史だ。

若手飲酒シーンの大本命、「チェアリング」開祖、ウェブメディア界の真打ち、待望の初単著!
人、酒、店、旅……、現代日本に浮かび上がる疑問を調査し、記録する、ザ・ベスト・オブ・スズキナオ!

 

この本は、とにかく酒が好きな筆者が、入ったことのない近所の店で食べてみたり、ちょっとした実験企画をやってみたりしたことを、エッセイ集にまとめたものです。

 

ただ歩いて、飲んでいるだけなのに、とても幸せそうにしていて、読んでいるこっちまで幸せな気分になってきます。「なんか、面白いことないかなぁー」などと日々悶々としている方にはおすすめ、読後には友人と飲みに行きたくなる、そんな本なんです。

 

◆どうか、行けるうちにいってください、それだけです。

この本には、ラーメンが多く出てきます。

でも「とんこつ魚介のWスープの新店・・」というのではなく、「50年ぐらいやっている中華料理店」ばかりです。

そして、その名もずばりの「ラーメン」を500円ぐらいで食べる。おいしい。

そして、ビンビールを飲んで、店主としゃべる。

※まるで「吉田類の酒場放浪記」みたいですね。

 

ほとんどが高齢のおじいちゃんおばあちゃんで、近所にはチェーン店ができて、常連さんしかもう来ない。ワシの代で終わりだなぁ、あと何年やれるかなぁ、といったお店なんですね。

 

高いところにテレビが置いてあって、コップはキリンビールのやつ。メニューはオーソドックスなんですが、たまに期待を超えた美味しさに出会うこともありますよね。

 

◆「唐揚げ何個食べた?」レベルまで厳密に割り勘する飲み会はどうか

この本には○○してみたらどうなるか?というまるでYouTubeのようなエッセイが良く登場します。

 

見出しのだけでなく、「スーパーの半額値引き肉だけで焼肉パーティー」「カップヌードルに入れるとおいしい漬物を検証」「動物園飲み」「絶対降りないような駅で降りてみて、飲む」「終電を逃したつもりで飲みながら夜通し歩いてみる」といった感じです。

 

まぁ、基本飲んでいるんですが、たいがいそこには「それ、おもしろそう!」と乗ってくれる友人の存在があって、自宅だったり近所の公園だったりするのです。

 

とくに気になったのが「動物園飲み」!上野動物園で一日飲んで過ごしていましたが、ちょっと飲んで、動物を見て、また戻って飲んで。(売店にはビールが売ってるんですね。)これ、絶対楽しいって!

 

というように、動物園×飲み会といった普段考えない意外な組み合わせって、新鮮な楽しさを生み出してくれるんだなぁ、と思ったり。

 

これ読みながら、大雨の日にわざわざキャンプする人っていたなー、とか思い出しました。

 

あ、そうそう、2年前、鴨川の中に卓置いて麻雀してた大学生たちも思い出しました!

 

スマホなくても、お金かけなくても、いくらでも楽しい時間って、過ごせますね~。

 

◆凪っていうのは、波が穏やかなこと。いい日の事です。

「大過無く過ごす日々、男としてそれでいいのか?」なんていうことを言う方もいますが、何も起こらず平穏な時間は、その瞬間瞬間をとってみても、振り返ってみてもやっぱり幸せだと思います。

 

筆者のお父さんと一晩飲んでみたりする場面もありましたが、そうやって身近な人と過ごす時間は幸福の原点ということを改めて思い出させてくれる本でした。

是非、まったりした時間に読んでみてください。

 

あー、ビール飲みたい、ラーメン食べたい!

 

では、また!