ちくわのぴょんぴょん読書日記 ~読書・読書会・哲学カフェ

読書・読書会・哲学・哲学カフェが好きな人間のブログ

主に読書メモ・読書会・哲学カフェについて書いています。

「1%の努力」 ひろゆき

<逆張りの考え方ができると気持ちが楽>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。

 

今日は、この本。

1%の努力

1%の努力

Amazon

 

内容<amazonより>

空前の大ヒットで 45万部を突破!!
2021年年間ベストセラーランキング第4位 (ビジネス部門。トーハン、日販調べ)
テレビ出演やYouTube動画で話題沸騰。

☆「気持ちがラクになった」「ダントツ面白い」など、大反響! !
★世界一の管理人が、初めてマジメに語る「人生論」の完全決定版。
☆「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」「4chan」そしてYouTube動画でも話題!!

「ひらめきもないまま無駄な努力を重ねている人が多すぎる。」
自分の頭で考え続け、たどり着いた『1%の努力』の中身とはーー

英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人をしつつ、
パリで余生のような暮らしを送るネット界の超有名人・ひろゆき。

その「謎の生い立ち」から話をはじめ、人生において
「どこ」が頑張りどころだったのか、ターニングポイントでどんな判断をしてきたのか。
その
「考え方の考え方」の部分を掘り下げる。

一歩引いて頑張りどころを見つけるような
「努力しないための努力」(=1%の努力)の話を、
印象的な7つのエピソードをもとに、時系列でまとめた。
この本は、インターネット第一世代が語る、最初で最後の「原典」となるだろう。

「99%の努力と1%のひらめき」というのは、
発明家エジソンの有名な言葉だ。
しかし、これの真意をみんな誤解している。

本当は、
「1%のひらめきがなければ、99%の努力はムダになる」という現実的な言葉だ。

ひらめきもないまま、ムダな努力を積み重ねていっても意味がない。

耳触りのいい言葉だけが広まるのは、不幸な人を増やしかねないのでよくない。

そんな思いから、この本の企画は始まった

◆この本は

ボリューム:★★★☆☆(普通)

読みやすさ:★★★★☆(楽しく読めます)

気付き学び:★★★★☆(新しい視点を)

役に立つ :★★★★☆(凡人の戦術)

 

この人の論理で好きなところは、既存の価値観を「本当にそうなのか?」と問い直していくところです。「戦う強さ」や「カッコイイ生き様」よりも、「したたかに生き残る」ことを重視することで、凡人の自分でも幸福に生きられる方法論を考えることができます。

 

◆内容紹介・感想

この本は、ひろゆき氏の生い立ちにはじまり、2ちゃんねる運営~今日に至るまでのエピソードを紹介しながら、ひろゆき氏なりの人生論を楽しく学んでいける本です。海外との比較からの意見も多くあって、自分にとっての新しい発想も得られます。

 

それぞれ人によってこの本の役に立つ部分は違うと思うし、そもそも考え方が好きではないという人もいるかもしれませんが、受け入れるかどうかは別としても、こういう考え方を知っておくことでその後の人生プラスになることは間違いないと思います!

 

印象に残ったフレーズをいくつか紹介していき、感想とともに書いていきたいと思います。

 

・エッグスタンドなんて、要らなくない?

卵を食卓に立てておくだけの食器、エッグスタンド。必要だと思うか、必要じゃないと思うか。

おそらく「必要だ」と思っている人は、どちらかというと当たり前感が強く、必要か必要でないか、あまり深く考えていないのではと思います。

蒸し物には蒸し器。炒め物には中華鍋。専用器具でやったほうが本格的にできますが、フライパンでもほぼ代用できます。

○○のためだけの○○、○○には○○、というルールを増やしていくと、この例ではモノが増えていき無駄遣いが増え、人生が窮屈になってくるので、「そもそもの前提を疑っていく」ということは生きやすさにつながるのではないか、ということだと思います。

確かにブランドバッグや高級車、そういった記号消費に関して、「エッグスタンドだ」と思えるようになれば、もっと自由に生きられるような気がします。

 

そしてもうひとつ、エッグスタンドを批判する際、「あいつらはバカだ」と腹を立てるのではなく(嫉妬や羨望)、「そういう人種は自分とは違う」と違いを楽しむことが大切だとひろゆき氏は言います。

ここ大事ですね。そこ(自分との違い)に貴重なエネルギーを費やさないという考え方。

 

・思ったよりみんなサボっているけど、世の中意外とちゃんと回っている。

考えてみると、自分含め大部分の世の中の人はまじめに働き、あるいは学校に行きまじめに勉学に励んでいて、「そうするのが当たり前」だと思っています。

規範意識や道徳心も強く、効率化による人手不足⇒働きすぎも多くみられます。でもひろゆき氏のこの言葉を思い出すことで、少しだけ気が楽になります。

案外世の中回るもんだから、今日はサボろう、しばらく休もう。ひょっとしたらまじめに働いているあの人も、あの人も、裏ではけっこうサボっているんじゃないか。

 

・人は権利を守る生き物だ。自分の利益は自分で守る。

ルールさえ守ればいい、道徳意識の低下、という風潮が高まっていることに警鐘を鳴らす専門家もいますが、今の日本においては、自分はそこまでではないという感覚でいます。

自分の勤め先でも毎年新入社員が入社してきますが、20年前より今のほうが働き者でまじめで、放っておいたらサボるのではなく働きすぎてしまうタイプの若い子が比較的多いんじゃないかと思っています。

 

この本では団地に住むメリットがエピソードとして紹介されていましたが、自分が想起したのは会社という組織に属することでした。

会社に属していると数えきれないメリットがあります。保険や年金なんかは、ほとんど意識していなくても恩恵を享受しています。

税金や控除なんかもそうですね。ちょっと調べる努力は必要ですが、そのちょっとを惜しまないだけで、得られる利益はかなり大きい。

もっと卑近な例でいうと、「会社の資産を最大限活用する」ということです。「会社貸与の携帯電話があれば、私用携帯はいらない」という人間も一定数います(私用電話なんてほとんどしないですしね)。

社有車で車通勤だったとすると、帰り道にかさばる買い物をしたり工夫すれば、自家用車がいらないかもしれません。

規則に抵触する行為や横領的なことには気を付けないといけませんが、少し調べたり工夫をするだけでも、実際にもらっている給料以上に恩恵を受けられることがわかるはず。

 

ひろゆき氏は「弱者の戦略」と評していますが、自分含めていうところの「凡人の開き直り」みたいなのがあっていい、と思いました。

それはズルいとか、美学に反するとか、思えばそう思う人ほど、です。

一定の道徳心をもったうえで、「スタンフォード式、シリコンバレー式」にあこがれ、「何者かにならないといけない」と背伸びして疲れてしまっているのであれば、こういう考え方をひとつオプションとして持っておくことは、人生においてマイナスになることはない、と思います。

 

難しいこと抜きにして、とりあえず読みやすいのでオススメです!

 

では、また!