みんなの日常哲学カフェ ~哲学カフェとか読書とか

哲学カフェの記録を中心に、読書記事も書いています

旧:ちくわのぴょんぴょん読書日記

オンライン哲学カフェ第46回「卒業」

<どんなものを卒業したいですか?>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。

 

私が参加している「彩ふ読書会」において、参加メンバーで作るグループ活動として開催しています、「オンライン哲学カフェ」。

今回は、第46回開催になります。

  

前回の哲学カフェ「ワークライフバランス」の模様はこちら。

chikuwamonaka.hatenablog.com

 

◆「哲学カフェ」とは?

哲学カフェとは、おもに身近なことがらについてテーマを1つ決め、それについてみんなで自由に意見を出し合う対話の場です。

「哲学」と書いていますが、ソクラテスやプラトン哲学がどうのといった話はほとんどしません。

私たちの哲学カフェで扱っているテーマは、「『普通』ってどういうこと?」だとか、「『自己責任』って結局何なの?」だとか、身近にありながら、答えがなかったり、人それぞれだったり、ふだんあえて時間をかけて考えたりあまりしない話題について、じっくり語り合っています。

そうすることによって、「あたりまえ」だったことに新しい側面を発見し、考え方・生き方に変化が起こることを楽しんでいければいいな、と考えています。

当哲学カフェはいわば「日常生活を哲学する」ことを目指しています。

 

◆今回も「Zoom」を使いました

今回も前回同様、「Zoom」を使用。

「Zoom」とはオンライン会議アプリで、「skype」をイメージしていただくと大体そんな感じで、とても使いやすいテレビ会議アプリです。

 

主催が会議を「○○日の●時~●時」とスケジュール設定すると、「会議ID」が発行され、参加者はPCのZoomホームページやスマホアプリから、その「会議ID」を入力するだけで、アカウントを作る必要も無く、簡単に参加できます。

  

◆この日のテーマは「卒業」

この日の参加者はのべ8名。時間は2時間です。

 

オンラインにおいても、実際の哲学カフェのように、進行役を決め、1人ずつしゃべる方式にしています。

しかしながら一部の人しか画像を映していないため、挙手が見えないので、発言したい人は「ハイ○○です。」と言い、進行役が指名するという感じにしています。

(画面を見ていると誰がしゃべったか大体わかるんです)

 

今回は、いつもと異なり私が進行役、部長のひじき氏が書記役で進めていきました。

 

この日のテーマも、メンバーの推薦により選ばれた

 「卒業」

です。

 

もうすぐ卒業シーズンですが、学校の卒業以外にも、子育てやたばこ、いろいろなものからも「卒業」するともいいますね。

 

では、実際出てきた意見と感想を簡単に書いていきたいと思います。

 

◆卒業の意味いろいろ

前半部分は、辞書的な定義についてと、使われ方についての意見があれこれ。辞書的な定義については、ざっと以下の3つ。

 

①学校で所定の過程を学び終えること

②ある事業を終えること

③一定の期間が過ぎること

 

①は言わずもがなですね。

学校であれば卒業式まで、自動車学校であれば免許を取得するまでです。

 

②は子育てなどを指すのでしょうか。

これには、何かを「やり切った感」というのが重要そうだ、という意見が。

 

③はいわゆる「習慣・ハマリ」というものが関係してきそうです。

例えばあるスマホゲームにずっと熱中していたが、ぱったりとやらなくなった場合において、「あれは卒業した」と言ったりますね。

 

◆○○を卒業したい!

③に類するかのしれませんが、これを卒業した、これを卒業したい!ということについての話題が多かったです。

「あなたは、何を卒業したい?」と聞けば、お酒やたばこ、ギャンブル、あるいは収集癖や夜更かし、など、いろんな癖や習慣に関することが出てきます。

 

自分の中の理想と現実との差分=課題を解決することについて、「卒業」という言葉を当てはめているようですね。

「卒業」という言葉を使うことによって、なんとなく前向きなニュアンスになる、という意見もありました。

 

◆晴れやかな気持ち

本来の卒業の意味に、ついてくるのが「晴れやかな、めでたいイメージ」があるという意見から広がる話題がありました。

晴れやかさというのは、一生懸命学業に励んだことからの「達成感」や「解放」があるのでしょうか。

 

アイドルグループからの脱退を「卒業」と呼ぶのは、どうしてか?

という問いに対しては、この卒業が持つ「晴れやかな」語感を、ネガティブイメージがある「脱退」というイベントの上に、うまく(ずるく?)置き換えているのでは、という考察もありました。

 

◆「卒業」という名の追い出し

アイドルグループの卒業から転じて、部活の「追い出しコンパ」、定年退職の「卒業」、劇団にも「卒業公演」なんてのもありますね。

 

引退や退団といったものは、本人が「まだやりたい」って思っていても、新陳代謝のために「卒業」させられるね、っていう話もありました。

 

◆終わりです。

卒業は終わりではなく、それぞれ次の道へのスタートラインなんていう歌の文句もあったりしますが、卒業が持つ達成や完了、晴れやかさ、といった意味が日常生活にどのように入っているのか、いろんな角度からの意見を聞くことができました。

 

以上で、今回の哲学カフェの感想を締めたいと思います。どうもありがとうございました。

 

では、また! 

 

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