ちくわのぴょんぴょん読書日記 ~読書・読書会・哲学カフェ

読書・読書会・哲学・哲学カフェが好きな人間のブログ

主に読書メモ・読書会・哲学カフェについて書いています。

オンライン哲学カフェ第91回「怪しい」①

<不確かだが、普通や正しさから外れることが、起こりそうな時>

 

おはようございます!ちくわです。

読書・読書会・哲学カフェが好きです。

この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。

 

私が参加していたある読書会の知り合い同士で始めた「哲学カフェ」。

2020年より主にオンラインの場に移し、「オンライン哲学カフェ」として楽しんでおります。(※今のところ、クローズドでの開催です)

今回は、第91回開催になります。

 

前回の第90回開催の記事はこちらになります。

chikuwamonaka.hatenablog.com

 

◆「哲学カフェ」とは?

哲学カフェとは、おもに身近なことがらについてテーマを1つ決め、それについてみんなで自由に意見を出し合う対話の場です。

「哲学」と書いていますが、ソクラテスやプラトン哲学がどうのといった話はほとんどしません。

私たちの哲学カフェで扱っているテーマは、「『普通』ってどういうこと?」だとか、「『自己責任』って結局何なの?」だとか、身近にありながら、答えがなかったり、人それぞれだったり、ふだんあえて時間をかけて考えたりあまりしない話題について、じっくり語り合っています。

そうすることによって、「あたりまえ」だったことに新しい側面を発見し、考え方・生き方に変化が起こることを楽しんでいければいいな、と考えています。

当哲学カフェはいわば「日常生活を哲学する」ことを目指しています。

 

◆「Zoom」を使っています

今回も、「Zoom」を使用。

「Zoom」はすっかりおなじみですがとても使いやすいオンライン会議アプリです。

主催が会議を「○○日の●時~●時」とスケジュール設定すると、「会議ID」が発行され、参加者はPCのZoomホームページやスマホアプリから、その「会議ID」を入力するだけで、アカウントを作る必要も無く、簡単に参加できます。

 

◆この日のテーマ

この日の参加者は6名(「聞き専」含む)。時間は2時間です。

オンラインにおいても、実際の哲学カフェのように、進行役を決め、1人ずつしゃべる方式にしています。

しかしながら一部の人しか画像を映していないため、挙手が見えないので、発言したい人は「ハイ○○です。」と言い、進行役が指名するという感じにしています。

今回は、いつも通りひじき氏が進行役、私ちくわは書記役を担当しました。

 

この日のテーマも、メンバーの推薦により選ばれた

 「怪しい」

です。

 

「おはよう」と言った老人が不審者情報に載る事例もありますが、怪しい人、怪しい商売、怪しい健康食品等々、その日常の「怪しい」はどのような判断基準で決まるのでしょう。

何のために怪しいと感じ、その怪しいに対して、自分たちはどういう行動をとっているでしょう。

では、哲学カフェ、スタートします。

 

◆「怪しい」とは?

まずは、例によって言葉そのものの意味から考えていきます。

そのために、具体例を挙げていきます。

怪しい○○といえば、、、

おじさん、宗教、商売、雰囲気、セミナー、飛行物体、会話の方向、求人、電話、

いろいろありますね。

 

よくわからないもの、不安を覚える

という言葉が出てきます。

 

万引き犯の例が出てきて、「怪しい(動きをする)人」が気になりますが、カバンの中に商品を入れた時点で「犯人」という認識に変わり、そうなると「怪しく」なくなります。

 

という表現がありましたが、

悪いことをしていそうだが、悪いことをしているかどうかはっきりしない状態、ということがわかってきます。

 

◆お天気の「怪しい」

「怪しい天気」という言葉に着目した意見があり、「怪しい」は悪いことばかりではないのでは、ということがわかります。

しかし、お天気の「怪しい」は、雲行きを見て「雨が降るかもしれない」という予想の場合に発する言葉であることを考えると、「雨」=「悪いこと」とみなすことができます。

水不足でピンチの時、雨が降りそうになると、「怪しい」とは言わずに期待感の込もった別な言葉になるのではないでしょうか。

 

◆なぜ「怪しい」と思うのか?

「怪しい」は評価である以上、どうして「怪しい」と思うのか?という「WHY」の問いが起こってきます。

これに対しては、は割とそうじゃないかという意見があり、それが「防衛反応」だったと思います。

「怪しい」は、よくないことの前兆であるため、起こりうる危険を回避するための気持ちであるということです。

 

そうすると、「HOW」が出てきます。どういう現象に対して「怪しい」と見なすのか、ということです。

上記の具体例から来る「よくわからないけど、よくない方向に行きそうな感じがするとき」を、もっと抽象化するとどういうことか、と皆で考えていきます。

 

「違和感」、という言葉がでてきます。違和感とは、その人が抱いている「これはこうだ」という普通や正しさからズレていると感じることといえます。

そして、それがその人にとって「良くない」ことになりそうだということです。

 

◆「怪しさ」のデフォルト

ここまできて、「怪しい」という言葉の理解がある程度進んだわけですが、いっぽうで、不審電話の例が出てきます。

不審電話の場合、「母さん、オレ、オレ、・・・」という言葉を聞いたら「怪しい」と思える、そんな「評価のお手本」に沿って判断しているということが多くないだろうか、ということです。

 

目の前の出来事を「良くないことが起こりそうだ」と評価判断するという前に、「こういうことが合ったら怪しいと思え」という現象についても考えました。

商店街の一角の空きスペースにパイプいすを並べて、老人が並んで座って、前ではホワイトボードを使って何か健康食品の説明をしている。

化粧品を5人に薦めたらあなたは確実に儲かるという話。

路上で「アンケートにご協力ください」と近づいてくる人。

 

◆子供にあいさつをした老人が何故不審者情報となったのか?

「怪しい」についての理解が進んでいったところで、一番最初の「子供に『おはよう!』とあいさつをした老人が何故不審者情報となったのか?」という疑問に取り掛かることにしました。

 

哲学カフェはまだまだ続きますが、長くなってきましたので、続きは日を改めて書いていきたいと思います。

 

では、また!